MX KEYS miniはシンプルなキーボードと違い、多機能です。しかし、説明書は箱のふたの部分に印刷されている、簡素なものしかありません。
Logicoolがこのふたの部分で何が言いたいのか、解説します。
左側のイラストは次のようなことを言っています。
- 右上にある電源スイッチを「ON」にしてね
- パソコンのBluetooth設定を開いてね
- 「MXsetup.logi.com」にアクセスしてね
右側は、「EASY-SWITCH」の説明をしています。
- EASY-SWITCHは「F1」「F2」「F3」のことだよ
- EASY-SWITCHを3秒、長押ししてね
- 3つのデバイスとペアリングできるよ
Logicoolさん、端折りすぎです。
とりあえず、MX KEYS miniを買ったら「MX セットアップガイド」へアクセスしてください。
この記事は、「セットアップガイドのとおりにやったけど、上手くいかなかった」「もっと詳しく解説してくれ」という場合にお読みください。
MX KEYS miniをペアリング
「MX KEYS mini」は、Bluetooth以外にも、別売りの「Logi Bolt USB レシーバー」でも接続できます。
Logi Bolt USB レシーバーは、Bluetoothに対応していないデスクトップPCなどに便利です。しかし、「Logi BoltにMX KEYS miniを登録する」という作業が必要です。
やり方は簡単です。
Bluetooth・Logi Bolt USB レシーバーで接続する方法を、それぞれ見ていきましょう。
Bluetoothで接続する方法
MX KEYS miniの電源を「ON」にしましょう。電源は正面から見て、右上にあります。
「F1」「F2」「F3」の中から、接続したい場所を「点滅するまで長押し」(3秒)してください。
WindowsにBluetoothで接続する
「Bluetoothの設定」を開きます。
タスクバーの通知領域から「Bluetoothアイコン
」を右クリックして、「Bluetoothデバイスの追加」をクリックしてください。Bluetoothアイコンを表示させる方法は、こちらをご覧ください。
タスクバーに「Bluetoothアイコン
」が表示されていない場合は、以下の手順で設定からも開けます。- 【Windows 10】の設定アプリから、Bluetoothの設定を開く
-
- 「スタート」(Windowsアイコン)をクリック
- 「設定」を選択
- 「デバイス」をクリック
- 【Windows 11】の設定アプリから、Bluetoothの設定を開く
-
- 「スタート」(Windowsアイコン)をクリック
- 「設定」を選択
- 「Bluetoothとデバイス」をクリック
Bluetoothの設定が開いたら、「デバイスの追加」をクリックしてください(Windows 10では「Bluetoothとその他のデバイスを追加する」をクリック)。
「Bluetooth」をクリックしましょう。
「MX Keys Mini」をクリックしてください。
表示された「6桁の数字をMX KEYS miniで入力」して、「Enter」キーを押しましょう。
MacにBluetoothで接続する
左上のリンゴマークから「システム設定」を開きます。
サイドバーから「Bluetooth」を選択してください。「MX Keys Mini」が検出されたら、「接続」をクリックしましょう。
ダイアログが開きます。
表示された「6桁の数字をMX KEYS miniで入力」して、「Enter」キーを押してください。
「キーボード設定アシスタント」が開きます。「続ける」をクリックしましょう。
左のShiftキーの「右のキー」を押します(JIS配列の場合「Z」)。
右のShiftキーの「左のキー」を押してください(JIS配列の場合、「_」)。
キーボードの種類が正しく認識されていれば、「完了」をクリックしましょう。間違っている場合は、使用中のMX KEYS miniの種類を選択して、「完了」をクリックしてください。
Logi Bolt USB レシーバーで接続する方法
MX KEYS miniは、別売りの「Logi Bolt USB レシーバー」を利用して接続できます。 「Unifying USBレシーバー」には非対応です。
Bluetoothで接続すればレシーバーは不要ですが、わざわざ買ってまでUSBレシーバーを使う理由は、接続の速さと安定感を手に入れるためです。
Logi Boltが付属しているキーボードやマウスは、パソコンにLogi Boltを挿入するだけでつながるようですが、MX KEYS miniは登録が必要です。
Logi Boltは、1つで6台のキーボードやマウスを登録できる優れものです。ここで登録方法を覚えておきましょう。
「Logi Options+」をインストール
「Logi Options+」をダウンロードして、パソコンにインストールしてください。
外部アプリのインストールが許可されていない、会社のパソコンなどでは登録ができないので、自宅のパソコンなどで登録作業をしてください。
一度、登録してしまえば、USBレシーバーをパソコンに挿入するだけで、接続できるようになります。
「Logi Options+」でデバイスを追加
「Logi Options+」を起動してください。
「デバイスの追加」をクリックしましょう。
「Logi Bolt レシーバー」をクリックします。
「F1」「F2」「F3」の中から、接続したい場所を「点滅するまで長押し」(3秒)してください。
見つかるまで待ちます。
見つかったら、「MX Keys Mini」の「接続」をクリックしてください。
表示された「6桁の数字をMX KEYS miniで入力」して、「Enter」キーを押してください。
ペアリングは以上で完了です。今すぐ、設定を変更する場合は、「デバイスをセットアップ」をクリックしてください。
日本語(JIS)配列にならない場合
Logi Bolt USB レシーバーで接続した際に、「日本語(JIS)配列」として認識してくれませんでした。
どうしても「英語(US)配列」として認識されてしまう……
私の場合は、次のような流れでUS配列になってしまう症状が出ました。
- MacにBluetoothで接続
- WindowsにBluetoothで接続
- Macを使ってLogi Bolt USB レシーバーに接続
- US配列になってしまう
- Windowsでも、同じLogi Boltを使うとUS配列……
- Bluetooth接続では、JIS配列……
正直、この症状に関しては、よく分からないことが多いのですが、私は次のことを試したらJIS配列として認識されました。
まず、確認してもらいたいのは、パソコン側の設定。パソコン側の設定が正しければ「Logi Options+」で直ります。
それぞれ一つひとつ試していきましょう。
「原因はこれ」「これをやったから直った」と言えないのが心苦しいのですが、私は関係ないと思っていたBluetooth側の設定を確認したら直りました(設定は合ってたから変えてない)。不思議……
パソコンのキーボードレイアウトをJISにする
パソコンがUS配列として、認識している可能性があるので、JIS配列に変更する方法を解説します。
私は効果がありませんでしたが、確認だけでもしてください。
Windowsのキーボードレイアウトを変更する
解説に使用している画像は、Windows 11です。
Windows 10の解説は、こちらをクリック
設定アプリを開きましょう。「スタート(Windowsアイコン)」をクリックして、「設定」を選択してください。
「時刻と言語」をクリックしましょう。
サイドバーの「言語」を選択して、「日本語」をクリックします。下に表示される「オプション」をクリックしてください。
「レイアウトを変更する」をクリックします。
「日本語キーボード(106/109 キー)」を選択して、「今すぐ再起動する」をクリックしてください。
※「OK」ではなく「今すぐ再起動する」をクリックしてください。再起動しないと、反映されません。
設定アプリを開きましょう。「スタート(Windowsアイコン)」をクリックして、「設定」を選択してください。
サイドバーから「時刻と言語」を選択して、「言語と地域」をクリックしましょう。
「日本語」の「3点リーダー(
)」から「言語オプション」を選択します。「日本語キーボード(106/109 キー)」を選択して、「今すぐ再起動する」をクリックしてください。
※「OK」ではなく「今すぐ再起動する」をクリックしてください。再起動しないと、反映されません。
Macのキーボードレイアウトを変更する
「システム設定」を開きます。
サイドバーの「キーボード」を選択して、下にスクロールしてください。「キーボードの種類を変更」をクリックしましょう。
「キーボード設定アシスタント」が開きます。「続ける」をクリックしましょう。
左のShiftキーの「右のキー(Z)」を押します。
右のShiftキーの「左のキー(_)」を押してください。
キーボードの種類が正しく認識されていれば、「完了」をクリックしましょう。間違っている場合は、「JIS(日本語)」を選択して、「完了」をクリックしてください。
「Logi Options+」の設定を確認する
設定を1つだけ確認してください。
「Logi Options+」を起動して、「接続中のMX KEYS mini」をクリックしましょう。
「設定」を選択して、「キーボードを常に(Windows/Mac)レイアウトに保持する」を「ON」にしてください。
※下の画像はMacのものです。Windowsの場合は「Mac」が「Windows」と表記されます。
Bluetooth側の設定も確認する
Bluetoothで先に接続していた場合、「Logi Options+」に「MX KEYS mini」が2つ表示されます(※現在は修正されて、2つにならない)。
「非アクティブ」となってる「MX KEYS mini」をクリックして、「前述の設定」を確認してください。
私はこれで、JIS配列として認識されました。
MX KEYS miniがさらに素敵になるアイテム
MX KEYS miniは、単品でも素晴らしいキーボードですが、「さらに便利に」「さらに素敵に」なるアイテムがあるのでご紹介します。
使いごこちや携帯性がアップするアイテム
\接続の速さと安定感を求めるなら、Logi Bolt USB レシーバー/
\クッションが厚くて、安心感のあるケース/
\充電ケーブルも一緒に携帯できるケース/
\汚れや水分対策には、キーボードカバー/
\厚さがちょうどいい、MX KEYS用パームレスト/
一緒に使うと素敵なマウス
\携帯するのにおすすめ|MX KEYS miniのお供に/
\トラックボールなら、手の動きも作業スペースも最小限/
\なんでもありの超高性能マウス/
\縦型マウスならMX Verticalよりもこっち/
デフォルトの特殊機能キーとファンクションキー
MX KEYS miniでは、最上段の「esc」〜「del」に特殊な機能が割り当てられてます。
デフォルトの状態では、次のようなことができます。
キー | 機能 |
---|---|
fn + esc | ファンクションロック |
F1 | EASY-SWITCH (1) |
F2 | EASY-SWITCH (2) |
F3 | EASY-SWITCH (3) |
F4 | バックライトを暗くする(OFFも可) |
F5 | バックライトを明るくする |
F6 | ディクテーション(音声入力) |
F7 | 絵文字 |
F8 | スクリーンショット |
F9 | マイクのミュート/ミュート解除 |
F10 | 再生/一時停止 |
F11 | スピーカーのミュート(消音) |
F12 | スピーカーの音量を下げる |
ins | スピーカーの音量を上げる |
fn + del | パソコンのロック(ログアウト) |
標準のファンクションキーとして使う
「F1」〜「F12」を、単独で標準のファンクションキーとして使用したい場合は、「fn」+「esc」を押下します。
「fn」+「esc」で簡単に切り替え可能です。
一時的に標準のファンクションキーとして使いたい場合は、「fn」キーを押しながら、「F1」や「F2」キーを押下します。
標準ファンクションキーとして使用(ファンクションロック)している状態では、「fn」キーを押しながら、「F1」や「F2」を押すとメディアキーとして機能します。
例えば、ファンクションロックしている状態で、変換中に「F10」を単独で押すと、半角英数に変換されます。「fn」+「F10」だと、『再生/一時停止』として機能します。
ファンクションロックが効かないキーがある
前述のように、「fn」+「esc」で「F1」〜「F12」を標準ファンクションキーとして使用(ファンクションロック)できるようになります。
しかし、「esc」「ins」「del」の3つのキーは変化しません。
混乱しやすいのが、「スピーカーの音量」です。
ファンクションロック中に音量を上げるには、「ins」キーのみです。しかし、音量を下げる際は、「fn」+「F12」を押下します。
「fn」キーを押さずに音量を下げようとして、「あれっ下がらない」って、焦ったことが何回かあります。
機能キーをカスタマイズ
MX KEYS miniでは、「F4」〜「F12」+「ins」の10個のキーに、他の機能を割り当てられます。
ショートカットキーやSmart Action(詳しくは後述)も割り当て可能です。
デフォルトの機能を使わない場合は、よく使う機能やショートカットを割り当てると、作業の効率化に役立ちます。
割り当ては、アプリ毎に登録しておくことも可能です。
例えば、「ディクテーション(音声入力)を使わない」場合は、「代わりに電卓を割り当てる」といったことができます。
「Smart Action」を使ってみる
Smart Actionは、複数のタスクをボタンひとつで、実行できる機能です。
例えば、毎日見るWebサイトがある場合は、Smart Actionを登録したキーを、1回押しただけで次のようなタスクを自動で実行します。
- ブラウザを開く
- 新しいタブを開く
- サイトにアクセスする
設定は「Logi Options+」の右上、「Smart Action」をクリックして始めます。
Smart Actionは、一から組むことも可能ですが、用意されているテンプレートをそのまま利用することもできます。
タスクの数が多いと、うまく動かなかったり、組むのに時間がかかったりします。慣れるまでは、テンプレートを編集して使うのがおすすめです。
例えば、「ChatGPTで返信」のテンプレートは、『ChatGPTで文章を生成する』テンプレートです。プロンプトは、Slackなどのチャットツールで返信することを想定しています。
これを、「ChatGPT」を「Bard(現:Gemini)」に変更して、「チャットツール」ではなく、「メール」で返信するプロンプトに変更するのは、気軽にできます。
Smart Actionをいじってると楽しいので、時間が溶けます。
Smart Actionは時短のためのツールです。本末転倒にならないように、程々にしましょう(←自分に言ってます)。
Controlキーの位置をMacと同じする
MX KEYS miniのキー配列は「Control」と「Caps Lock」が、MacBookのデフォルト配置とは逆になっています。
これは簡単に、「Control」と「Caps Lock」の位置をMacと同じにできます。反対に、MacをMX KEYS miniと同じにできます。
ここでは、試しに、MX KEYS miniのキー配列を変更して、MacBookと同じにしてみます。
「システム設定」を開いてください。
サイドバーの「キーボード」を選択して、「キーボードショートカット」をクリックしてください。
- サイドバーの「修飾キー」を選択
- キーボードを選択から「MX Keys Mini」を選択
※Logi Bolt レシーバーで接続している場合は、「USB Receiver」と表示されます。 - 「Caps Lock」を「Control」に変更
- 「Control」を「Caps Lock」に変更
- 右下の「完了」をクリック
これで、MacBookのキーボードと同じ配列になります。
反対に「MacBook」を「MX KEYS mini」に合わせたい場合は、キーボード選択から「Apple内蔵キーボード/トラックバッド」選んで、次のように変更しましょう。
- 「Caps Lock」→「Control」
- 「Control」→「Caps Lock」
\ちっちゃいけど、多機能なキーボード/