ファイル履歴を使ってミスをなかったことに|意外と知らないWindowsのバックアップ

Windowsのファイル履歴を使ってミスを無かったことに_アイキャッチ

PCを使って作業していると、「間違って消しちゃった…」「変更したけど、変更の必要なかった…前の状態に戻したい…」なんてことがありますよね。そんな時は『ファイル履歴を使用してバックアップ』を取っておけば、簡単に戻せるので安心です。

自分が作ったファイルを他の人がいじって、「おかしくなっちゃったから直しといて〜」なんて時にも有効です。この手の人にはバックアップを取っておいてもらって、復元のやり方を教えてあげれば、
「直しといて〜」→「(怒`Д´怒)」ってやりとりがなくなります。

グラント

簡単に復元できるのを知らなかった方は、ぜひ読んでいってくださいね。便利ですよ。

Macの場合はTime Machineを設定してくださいね。

目次

外部ストレージを用意する|選び方

外付けのHDDやSSD、USBフラッシュメモリ、SDカードなどファイル履歴を保存するものを用意します。

グラント

容量の目安は、PCのストレージの2倍あると安心です。

USBメモリやSDカードは、携帯には便利ですが、バックアップ用には向きません。これらは、一時的な保管場所として利用してください。

理由としては、小さいため紛失や破損のリスクが大きいからです。特にSDカードは、薄いので簡単に折れ曲がってしまいます。

大切なデータを長期保管するのには向きません。

バックアップに利用する外部ストレージは、外付けの「SSD」か「HDD」の2種類がおすすめです。

どちらでも構いませんが、それぞれメリット/デメリットがあるので、自分に合う方を選択しましょう。

Windowsのストレージを調べる

用意するストレージの容量を決めるために、パソコンの容量を調べましょう。

タスクバーにある「エクスプローラー」をクリックしてください。

タスクバーからエクスプローラーを開く

タスクバーにエクスプローラーがない場合は、「スタート(Windows ロゴ)」を右クリックして、「エクスプローラー」をクリックします。

「スタート(Windows ロゴ)」を右クリックして「エクスプローラー」をクリック

PC」をクリックして、「Windows (C:)」の容量を確認しましょう。下の画像のパソコンは、「236GB」が使用できる容量です。

グラント

このパソコンでは、512GBの外部ストレージを用意しましょう。

「PC」をクリックして「Windows (C:)」の容量を確認する

Cドライブ以外にもバックアップを取りたい場合は、そちらも確認してください。

下の画像の例では、CドライブとDドライブのバックアップを取りたいので、「198GB」+「264GB」=「462GB」が最大容量です。

グラント

このパソコンでは、1TBの外部ストレージがあると安心です。

「PC」をクリックして「Windows (C:)」の容量を確認する。Cドライブ以外もバックアップするときは、他のドライブの容量も確認する。

USBポートによる転送速度を考慮

ファイル履歴で使用する、外付けストレージを選ぶ際に意識したいのは、データ転送速度

バックアップは自動なので、転送速度をあまり意識しませんが、復元する際に遅いと待ち時間が長くなってしまいます。

転送速度の違いは下記のとおりです。

規格名データ転送速度
USB1.112Mbps
USB2.0480Mbps
USB3.0 (USB 3.2 Gen 1)5Gbps
USB3.1 (USB 3.2 Gen 2)10Gbps
USB3.2 (USB 3.2 Gen 2×2)20Gbps
USB4 (USB4 Gen 3×1)20Gbps
USB4 (USB4 Gen 3×2)40Gbps
規格名データ転送速度
Thunderbolt10Gbps
Thunderbolt 220Gbps
Thunderbolt 340Gbps
Thunderbolt 440Gbps

外付けのHDDやSSDには、何に対応しているのか必ず書いてあるので、そこを見て選びましょう。

例:「USB3.1 (Gen 2) 対応」や「Thunderbolt 3 対応」などと書かれているので、購入前に確認してください。

サクサク作業したい方は、なるべく速いものを選びましょう。とはいえ、速いものほど価格が高くなるので悩ましいです。

グラント

迷って決められない場合は、USB3.0 (USB 3.2 Gen 1)以上に対応しているものを購入すれば問題ありません。

「SSD」のメリット/デメリット

SSD(Solid State Drive『ソリッドステートドライブ』)の特徴を簡単に言うと、HDDに比べて「データの転送速度が速く、衝撃に強い」という特徴があります。

物理的に動いているものがないので、消費電力が少なく、動作音も静かです。

最大のデメリットは価格が高いこと。差が縮まってきたとはいえ、まだまだ高いのが現状です。1TBのSSDが買える金額で、HDDは2TB〜4TBの容量が買えてしまいます。

もう一つのデメリットは、破損した際の復旧が難しいことです。SSDは複雑な仕組みで動作しているため、データ復旧の難易度がHDDより上がります。

【SSDのメリット/デメリット】

メリットデメリット
データ転送速度が速い
小型の製品が多い
動作音が静か(ほぼ無音)
衝撃に強い
発熱・消費電力が少ない
データ復旧が難しい
価格が高い
大容量は特に高い!

\USB3.2Gen2対応・2mの落下に耐える高耐久モデル/

\買いやすい価格のSSD/

「HDD」のメリット/デメリット

HDD(Hard Disk Drive『ハードディスクドライブ』)の特徴は、大容量でもSSDに比べて安価で、物理的に破損していなければ、データが消えない安心感があります。

気になるところは、SSDと比べてしまうとデータ転送が遅く、衝撃や振動で破損しやすい部品があることです。

【HDDのメリット/デメリット】

メリットデメリット
価格が安い
種類が豊富
長期保管に向いている
データ転送速度が遅い
衝撃に弱い
動作音がする

\安心の東芝製・ポータブルHDD/

\4TBでも1万円ちょっとで買える/

Windows 10でファイル履歴を使用してバックアップ

Windows 10と11では、ファイル履歴の『オン/オフ』と『設定』のやり方が違うので、Windows 11の解説は【Windows 11でファイル履歴を使用してバックアップ】へ飛んでください。

【ファイル履歴を使用してバックアップ】をオンにする

STEP
バックアップの設定を開く
  1. 外部ストレージをPCに接続
  2. 左下の「スタート」アイコンクリック
  3. 設定」を選択
スタートアイコンから設定を選択

更新とセキュリティ」を選択してください。

更新とセキュリティを選択

バックアップ」を選択しましょう。

バックアップを選択
STEP
ドライブの追加

ドライブの追加の左側、[]のアイコンをクリックしてください。

プラスのアイコンをクリック

バックアップに使用できるドライブが表示されるので、バックアップに使用するドライブを選択してください。

ドライブを選択すると、『ファイルのバックアップを自動的に実行』が「オン」になります。なっていなければオンにしてください。

バックアップをオンにする
STEP
バックアップオプション

その他のオプション」をクリックしてください。

その他のオプションをクリック
ファイルのバックアップを実行

自動バックアップの間隔を設定できます。細かくしておくと、いざというときに助かります。

バックアップを保持

バックアップを保持する期間を設定できます。

バックアップ対象のフォルダー

バックアップ対象にしたいフォルダを追加するには[+]をクリックして指定します。

バックアップの設定
除外するフォルダー

除外したいフォルダがある場合は、下部の「除外するフォルダー」の[+]をクリックして指定します。

除外したいフォルダを指定

ファイル履歴から復元する

バックアップオプションの下部にある「現在のバックアップからファイルを復元」をクリックしてください。

現在のバックアップからファイルを復元をクリック

バックアップされているデータが表示されます。

  1. 下の矢印をクリックして、いつの状態に復元したいかを選択
  2. 復元したいフォルダまたはファイルを選択
  3. 真ん中、下にある緑色のボタンをクリックすると復元されます。
復元するフォルダやファイル、時間を選択して復元する
補足

エクスプローラーを開いていて、その場所にファイル履歴が存在する場合は「ホーム」タブの「履歴」から復元することもできます。

「ホーム」タブ→「履歴」で、エクスプローラーから直接復元できる

Windows 11でファイル履歴を使用してバックアップ

Windows 11では現状、設定アプリからファイル履歴に関する設定項目がなくなっているため、Windows 10のように直感的な操作ができくなっています。

グラント

コントロールパネルからファイル履歴のオン/オフ・復元は可能です。

ファイル履歴をオンにする

STEP
ファイル履歴を開く
  1. 外部ストレージをPCに接続
  2. コントロールパネル」を開く
    (デスクトップにコントロールパネルのアイコンがあればダブルクリックして開きます。
    ない場合は『コントロールパネル』で検索して開いてください。)
コントロールパネルを検索

ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」を選択してください。

ファイル履歴でファイルのバックアップをコピー保存をクリック
STEP
ファイル履歴をオンにして設定する

ファイル履歴が保存できるドライブがあると、右下の「オンにする」ボタンをクリックすればファイル履歴が実行されます。

ドライブの選択

他のドライブを使用したい場合はここから選択できます。

除外するフォルダー

ファイル履歴に保存したくないフォルダは、ここから追加することができます。

詳細設定

バックアップの間隔・保持期間を設定します。

ファイル履歴をオンにして設定する

詳細設定を変更したら「変更の保存」を忘れずにクリックしましょう。

ファイル履歴の詳細設定

ファイル履歴からファイルを復元する

復元は

  1. コントロールパネル」を開く (前項『ファイル履歴を開く』を参照)
  2. ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」を選択
  3. 個人用ファイルの復元

からすることができます。

個人用ファイルの復元

バックアップされているデータが表示されます。(ここからはWindows 10と操作方法は同じです。)

  1. 下の矢印をクリックして、いつの状態に復元したいかを選択
  2. 復元したいフォルダまたはファイルを選択
  3. 真ん中、下にある緑色のボタンをクリックすると復元されます。
Windows11 復元するフォルダやファイル、時間を選択して復元する
グラント

バックアップがあれば、簡単に復元することができます。

まとめ|ファイル履歴を使用してバックアップで安心

ファイル履歴を使用してバックアップの設定
  1. 外部ストレージを用意する
  2. バックアップのドライブを追加して、ファイル履歴をオンにする(Windows 10/Windows 11)
  3. ファイル履歴の設定(Windows 10/Windows 11)
ファイルを復元
  1. 現在のバックアップからファイルを復元(Windows 10)
    個人用ファイルの復元(Windows 11)
  2. 戻したい時間とファイルを選択
  3. 緑色の復元ボタンをクリック
グラント

時間は戻せませんが、データは取り戻せるので活用してください。

グラント
板金設計/筐体設計・板金加工歴17年の現役エンジニアです。

精密機器メーカー → FA機器メーカー → 加工メーカー×2 → 現在は、装置メーカー(プラント関係)にて、設計やモデリング・製図・NCデータの作成を主にやっています。

メインツールは『SOLIDWORKS/SheetWorks』

製造業で働く皆なさまが、収入アップを実現できるように、当サイト【グラント】を運営。
目次