「SOUNDPEATS Air4 Pro」は、1万円以下で購入できる完全ワイヤレスイヤホンの中で、音質と性能の両方に満足できる製品です。
正直に言えば、2万円、3万円するような高級モデルと比べると、残念な部分もあります。
しかし、性能面では、「aptX Lossless・マルチポイントに対応、13mmダイナミックドライバーを採用し、BluetoothチップはQCC3071を搭載」と、スペック面では、高級イヤホンに引けを取りません。
SOUNDPEATS Air4 Proは、高級イヤホンのすべてを求める必要はないけれど、音質と性能にはこだわりたいあなたに最適です。
この記事では、ノイズキャンセル性能や音質、タッチセンサー操作など、良いところと同時に、残念な点も率直にレビューしています。
SOUNDPEATS Air4 Proの特徴
- 音質
- Bluetoothチップ「QCC3071」を採用し、「aptX Lossless/Snapdragon Sound」に対応することで、CD品質の44.1kHz/16bitロスレス再生が可能
- 13mmダイナミックドライバーとバイオセルロース複合振動板を搭載し、臨場感や豊かな低音域を実現
- カナル型のため、音漏れが少なく、細かい音の表現が聴き取りやすい
- ノイズキャンセリング
- 最大45dBのハイブリッドアクティブノイズキャンセリング機能で、周囲の騒音を効果的に低減
- 外音取り込み機能で、周囲の音を聞きながら音楽を楽しめる
- 通話品質
- aptX Voice技術とcVc通話用のノイズキャンセリング機能を搭載することで、クリアな通話が可能
- その他
- マルチポイント接続で、2台の機器と同時に接続可能
- 装着検出機能で、イヤホンを耳から外すと音楽が停止
- 低遅延ゲームモードで、ゲームや動画の音声と映像のズレを軽減
- 専用アプリが登録必須
- 充電は有線のみ
- ハイレゾは非対応
SOUNDPEATS Air4 Proのスペック表
製品名 | Air4 Pro |
メーカー・ブランド | SOUNDPEATS |
タイプ | 完全ワイヤレス |
形式 | カナル型 |
本体操作 | タッチ |
ドライバー方式 | 13mmダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz〜20KHz |
対応コーデック | aptX Lossless・aptX adaptive・aptX・AAC・SBC |
対応プロファイル | HSP・HFP・A2DP・AVRCP |
Bluetoothチップ | QCC3071 |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.3 |
最大再生時間(イヤホン) | 6.5時間 |
最大再生時間(ケース) | 26時間 |
重量 (イヤホン片側) | 3g|実測値:4.5 g |
重量 (ケース+イヤホン両側) | 36g|実測値:41 g |
サイズ (イヤホン) | 34.4 x 24 x 20.7mm |
サイズ (ケース) | 64 x 24.2 x 48.3mm |
充電時間 (イヤホン) | 1.5時間 |
充電時間 (ケース) | 2時間 |
充電コネクタ | USB Type-C |
防水性能 | IPX4 |
Adaptive ANC | |
aptX Voice | |
通話ノイズリダクション | |
マルチポイント | |
装着検出機能 | |
風ノイズ低減 | |
ゲームモード | |
専用アプリ | |
カラー | ブラック・ホワイト・ベージュ |
通常価格 | 8480円 |
SOUNDPEATS Air4シリーズを比較
Air4 Pro | Air4 | Air4 Lite | |
---|---|---|---|
タイプ | 完全ワイヤレス | 完全ワイヤレス | 完全ワイヤレス |
形式 | カナル型 | インナーイヤー型 | インナーイヤー型 |
本体操作 | タッチ | タッチ | タッチ |
ドライバー方式 | 13mmダイナミックドライバー | 13mmダイナミックドライバー | 13mmダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz〜20KHz | 20Hz〜20KHz | 20Hz〜40KHz |
対応コーデック | aptX Lossless・aptX adaptive・aptX・AAC・SBC | aptX Lossless・aptX adaptive・aptX・AAC・SBC | LDAC・AAC・SBC |
対応プロファイル | HSP・HFP・A2DP・AVRCP | HSP・HFP・A2DP・AVRCP | HSP・HFP・A2DP・AVRCP |
Bluetoothチップ | QCC3071 | QCC3071 | WQ7033AX |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.3 | Bluetooth5.3 | Bluetooth5.3 |
最大再生時間(イヤホン) | 6.5時間 | 6.5時間 | 7時間 |
最大再生時間(ケース) | 26時間 | 26時間 | 30時間 |
重量 (イヤホン片側) | 3g|実測値:4.5 g | 4g | 4g |
重量 (ケース+イヤホン両側) | 36g|実測値:41 g | 38g | 37g |
サイズ (イヤホン) | 20.7 x 24 x 34.4mm | 18.3 x 19.1 x 34.4mm | 18.3 x 19.1 x 34.4mm |
サイズ (ケース) | 64 x 24.2 x 48.3mm | 53.5 x 24 x 58mm | 53.5 x 24 x 58mm |
充電時間 (イヤホン) | 1.5時間 | 1.5時間 | 1.5時間 |
充電時間 (ケース) | 2時間 | 2時間 | 2時間 |
充電コネクタ | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
防水性能 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
Adaptive ANC | |||
aptX Voice | |||
通話ノイズリダクション | |||
マルチポイント | |||
装着検出機能 | |||
風ノイズ低減 | |||
ゲームモード | |||
専用アプリ | |||
通常価格 | 8480円 | 8980円 | 7380円 |
Air4 Pro | Air4 | Air4 Lite |
\SOUNDPEATS Air4 Pro/
\SOUNDPEATS Air4/
\SOUNDPEATS Air4 Lite/
開封|梱包内容
開封していきましょう。
ここで紹介するのは、「ブラック」です。カラバリは、他に「ホワイト」と「ベージュ」があります。
外箱はそこそこ高級感を感じます。
ふたを開けると、本体の入った箱の上に、説明書が入った箱が乗っています。
説明書は日本語にも対応しています。
本体が入っている容器を外すと、下にイヤーピースとケーブル(USB Type C-A)が入っています。
ケースは高級感があって良い感じです。
イヤホン本体も安っぽさは感じません。
- イヤホン
- 充電ケース
- 充電ケーブル(USB Type C-A)
- イヤーピース(サイズ違い 2種類)
- 説明書類
全体的に高級感があって、使う前から期待が持てます。
説明書はインターネットで公開されているので、失くしても安心です。
SOUNDPEATS Air4 Proを使うメリット/デメリット
SOUNDPEATS Air4 Proのメリットとデメリットを、次の9項目で見ていきましょう。
ノイズキャンセリング機能は、まずまず
SOUNDPEATS Air4 Proには、最大45dBのハイブリッド式、アクティブノイズキャンセリング機能が搭載されています(Adaptive ANC)。
別世界になるほど、外音を遮断はしてくれませんが、そこそこ効きます。
もともと、「Adaptive ANC」自体が、外音を聞こえなくするためのもではありません。
耳障りなノイズを低減させるためのもので、聞こえなくてはいけない環境音は聞こえます。
私が試した結果では、次のような聞こえ方でした。
生活音で言うと、扉の開け閉めやシャワー音などは、普通に聞こえます。エアコンの音や、足音、外を走る車の音などはしっかり遮断してくれます。
デスクワーク中の「マウスのクリック音」「タイピング中のキーボードの音」は、おさえ気味にはなりますが、聞こえます。
ノイキャン(ANC)をONにすると、騒音で集中力が途切れることが減ります。音楽を聴くにしても、仕事をするにしても、集中する環境を作ることが可能です。
最近は、仕事する前に「Air4 Proを装着」→「ノイキャンON」がルーティンになっています。
風切り音を低減できるので、外での使用も快適です。
しかし、人が多いところ、騒音が多いところでは、音量を上げないと「音が気にならない」という状態にはなりません。
電車内やカフェなど、「人が多いけど集中したい場所」では、「ないよりはマシ」程度です。
外音取り込みはしっかり効く|装着センサーが便利
外音取り込み(ヒアスルーモード)にすると、外の音がはっきり聞こえます。
外を歩いているときなど、周りの音が必要な場面で使うと、安心感があります。駅で外音取り込みモードにしておけば、アナウンスを聞き逃すこともありません。
付けっぱなしで、対面での会話も可能です。ですが、実際は、話しかけられたら外します。
耳からイヤホンを外すと、自動で再生が停止されるので、会話への移行がスムーズです。
慌ててイヤホンを外して「会話中に音が漏れ出る」といた心配がありません。
CD品質で音楽が聴ける|低遅延でゲームにも最適
Air4 Proは、クアルコムのBluetoothチップ「QCC3071」を搭載し「aptX Lossless」に対応しています。
そのため、CD品質のロスレス再生が可能です。ゲームモードにすれば、低遅延で聴くこともできます。
通信状態に応じてビットレートを自動調整する「aptX Adaptive」もサポートしているため、状況に応じて最適なオーディオ体験が可能です。
Air4 Proはカナル型なので、外部への音漏れが少なく、ノイキャンで雑音も低減されます。
音楽への没入感が高まります。
遅延も少ないので、ノイキャンをONにして、ゲームの世界に入り込むのにも最適です。
13mmダイナミックドライバー搭載で低音域が得意
Air4 Proは、13mm大口径ダイナミックドライバーを使用し、臨場感や豊かな低音域を実現しています。
特に低音が得意なようで、ベースの音、バスドラの音が心地よく届いてきます。
バンドサウンドを聴いていると、各プレイヤーが何をやっているか聴き取れます(耳コピしやすい)。
Air4 Proはハイレゾには対応していません。高解像度を求めるなら、ハイレゾ対応のイヤホンを買いましょう。
「SOUNDPEATS Air4」シリーズなら「Air4 Lite」がハイレゾに対応しています。
\ハイレゾならこっち※ノイキャンは非対応/
タッチセンサーで操作性は良好
イヤホン表面がタッチセンサーになっており、タップする回数や長押しなどで操作します。
【操作方法】
動作 | L(イヤホン 左) | R(イヤホン 右) | 充電ケース |
---|---|---|---|
電源オン | 1.5秒長押し | 1.5秒長押し | 充電ケースを開ける |
電源オフ | 10秒長押し | 10秒長押し | イヤホンを充電ケースに戻し、充電ケースを閉じる |
再生/一時停止 | 2回タップ | 2回タップ | |
音量を下げる | 1回タップ | ||
音量を上げる | 1回タップ | ||
曲送り | 1.5秒長押し | ||
ノイズキャンセルモード/ ヒアスルーモード/ ノーマルモードの切替 | 1.5秒長押し | ||
電話を受ける/切る | 着信中に2回タップ | 着信中に2回タップ | |
電話を切る | 通話中に2回タップ | 通話中に2回タップ | |
着信拒否 | 着信中に1.5秒長押し | 着信中に1.5秒長押し | |
音声認識アシスタント機能 (Siri/Google)を起動 | 3回タップ | ||
ゲームモードの有効化/無効化 | 3回タップ | ||
ペアリング | 下部のボタンを3秒長押し |
音声や「ポン」と言う音で、操作したことを知らせてくれます。音量の上げ下げは、なんの返答もなく、音量が変わります。
良くも悪くも、触るだけで反応してしまうので、誤って操作してしまうことがあります。音量の上げ下げは、1回触るだけなのでよくやります。
人によっては煩わしいと感じるかもしれません。
どうしても、誤操作が気になる場合は、アプリでタッチ操作を無効にできます。
aptX Voice・cVc搭載でクリアな通話が可能
Air4 Proには、aptX Voiceと通話用のノイズキャンセリング機能(cVc)を搭載することにより、クリアな通話を実現しています。
スマホで音楽を聴く際に重要なのが「通話機能」です。
「Spotify」「Amazon Music」「Apple Music」など、スマホで音楽を聴く機会が増えています。
通話ができないイヤホンで音楽を聴いているタイミングで、電話がかかってくると焦ってしまいます。
耳からイヤホンを外して、直接スマホで電話にでればいいのですが、焦りませんか?
Air4 Proなら、電話がかかってきても安心です。イヤホンを外さなくても、そのまま通話が可能です(タッチセンサーを2回タップ)。
実際に試してみたところ、超クリアな通話とはいきませんでした。
相手には周りの雑音が聞こえていたそうです。スマホ本体での通話からAir4 Proに変更すると、「こもった感じの音になる」と言われました。
ただ、通話には問題ないレベルなので、Air4 Proでのフリーハンド通話は可能です。
2台のデバイスに同時接続|マルチポイント対応
Air4 Proは、2つのデバイスにペアリングできます。
マルチポイント対応なので、同時接続が可能です。
「マルチポイントに対応していると何がいいのか?」というと、
『スマホとパソコンに、Bluetoothイヤホンを接続して、パソコンで音楽を聴いていたら、電話がかかってきた』といった場合、
マルチポイントに対応していると、そのままイヤホンで電話に出ることが可能です(音楽は自動で停止する)。
マルチポイントに対応していないと、「接続中のデバイスを切断する」→「接続したいデバイスと接続する」という、面倒くさいことになります。
携帯性が良い
【大きさ・重さ】
サイズ | 64 x 24.2 x 48.3mm |
重量 | 36g(実測値:41g) |
重量もサイズ感も「完全ワイヤレスイヤホンってこんなもんだよね」といった感じです。
重量は、実際測ってみるとカタログ値よりも5g重い、41gでした。
41gでも十分軽いので、気になりません。
バッテリーの持ちも良いので、2、3日持って歩くくらいなら、充電ケーブルも必要ありません。
【最大再生時間】
イヤホン単体 | 6.5時間 |
充電ケース | 26時間 |
充電が必要になったらケーブルが必要です。残念ながら、ワイヤレス充電には対応していません。
Air4 Proの充電端子はUSB Type-Cです。最近は、USB Type-Cで充電する機器がほとんどなので、充電に困る可能性は低いです。
携帯して外でも使用する場合は、ケースがあると安心です。濡らしたり、落としたりしても、ある程度、耐えられるものがおすすめです。
\専用ケースで外でも安心/
専用アプリは登録にイライラする
私の場合は、アプリが原因で、不具合が生じるようなことはありませんでした。
ただ、使えるようになるまでに、挫折しかけました。
専用アプリを使うには、登録が必須です。登録方法は簡単です。
- メールアドレスとパスワードを入力
- 認証コードをメールで受け取る
- 認証コードを入力する
たったこれだけの工程なのですが、「認証コードが届かない……」というトラブルが発生しました。
私の場合は、VPN接続を使用していたことが原因。VPNを無効化したら、普通に使えました。
この件について調べてみると、「Wi-Fiだとダメだったけど、モバイル通信ならうまくいった」とか、「認証コードが迷惑メールフォルダにあった」など、すんなりいかないことが、割とあるようです。
登録にはイライラしますが、専用アプリがあると、自分の好みにEQをいじれるので、音楽好きにはあるとないとでは、満足度が全然違います。
SOUNDPEATS Air4 Proは多少、不満に感じるところがありますが、コスパは鬼のように良いので、細かいところに目をつむれるならおすすめできる製品です。
SOUNDPEATS Air4 Proをおすすめできる人
- 予算はアンダー1万円
- 音質と性能を重視
- イヤホンはカナル型が好き
- CD並みの音質で音楽が聴きたい
- 通話にも使いたい
- ゲームにも使いたい
- どこでも気軽に使える完全ワイヤレスイヤホンが欲しい
SOUNDPEATS Air4 Proは、「1万円以下でも音質と性能に妥協したくない人」におすすめです。
細かいところを見ると、高級イヤホンにはかないませんが、音質はaptX Lossless対応しており、CD並みの音質。マルチポイント対応で2台まで同時接続可能。13mmダイナミックドライバーを採用し、Bluetoothチップは「QCC3071」を搭載と、スペック面では、高級イヤホンと遜色ありません。
aptX Voiceにも対応しており、通話もこなせます。低遅延でゲームにも使えます。
コスパ良すぎですが、アプリが残念すぎます。
アプリが登録不要でもっと使いやすくなれば、最強とも言えるイヤホンです。
ペアリング方法
ここから先は、購入後にお読みください。
ペアリングは、Bluetooth機器を使ったことがあるなら、迷わずできると思います。
説明書が小さくて見づらいので、ペアリングの方法を解説しておきます。
SOUNDPEATS Air4 Proのペアリングは、「イヤホン本体を充電ケースに入れた状態」で行います。
充電ケースの「ふたを開けて」、ケースの底(USB端子の横)にある「ボタンを3秒長押し」してください。
LEDランプが白と緑で、交互に点滅します。イヤホンからは、耳近づけると「ペアリング」と聞こえます。
接続するデバイス側のBluetooth設定を開いて、「SOUNDPEATS Air4 Pro」が検出されたらタップしましょう。
専用アプリを使うまでの道のり
SOUNDPEATS Air4 Proは、ファームウェアのアップデートをアプリから行うので、インストールしておきましょう。
評価が異様に低いのは、一旦置いといて、インストールしてください。
「利用規約」を確認……と言いたいところですが、利用規約には何も表示されません。「同意して継続」をタップしましょう。
※修正されていたら確認してください。
規約が不明なのは怖いですが「同意して継続する」をタップしましょう(何に同意?)。
アプリを使うには、登録が必要です。
この時点で『めんどくせっ』と思うかもしれません。そこは『グッ』とこらえて、メールアドレスとパスワードを入力しましょう。
※パスワードは半角英数字のみ(記号は使えない)。6〜20文字の間で入力。
「購入方法を選択」して、「認証コードを取得」をタップしてください。
認証コードが送信されると、カウントダウンが始まります。コードが届かない場合は、迷惑メールフォルダを確認してください。
入力したメールアドレスに届いた「認証コード」を時間内に入力して、「新規登録」をタップしましょう。
これでアプリが使えるようになります。
初めてアプリを使う場合は、ファームウェアの確認が始まります。最新に更新しておきましょう。
アップデートには時間が掛かります。Bluetoothでデータを送信するので、超遅いです。
時間が取れるときに実行しましょう。