「鋼材レイアウトを使いたいけど、溶接輪郭に使いたいものがなくて使っていない…」←もったいないです。SOLIDWORKSの溶接輪郭は自由に編集・追加ができます。
この記事では、溶接輪郭を追加する方法を当サイトのCADデータを使って解説していきます。CADデータの活用方法としても参考にしてください。
![](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/aa86cf92cfcbc4e9676bc700d01b2799-1-300x169.png)
溶接輪郭の保存場所を確認
上部にあるツールバーのオプション(歯車アイコン)をクリックしてください。
![オプションをクリック](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/2d1989b7c1ab6aefd03537775a4d4a78.png)
- 「システムオプション」を選択
- 「ファイルの検索」をクリック
- 次のフォルダを表示:「溶接輪郭」を選択
- フォルダに溶接輪郭が保存されている場所が表示されます。
![溶接輪郭が保存されている場所](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/4376e0d71043328bd8675ba88caa0106.png)
検索した場所には溶接輪郭が保存されているフォルダがあり、このフォルダ内に溶接輪郭のファイルがあります。この(weldment profiles)フォルダ内に新しいフォルダを追加しておきましょう。
![](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/10/5885736bd1b025d5027fc5b4611c052e-150x150.png)
名前は自分で分かれば、なんでもOKです。
![溶接輪郭が保存されているフォルダ](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/791028268801291ecc5bcf892afa004c.png)
さらに新しいフォルダの中にタイプ別にフォルダを作成します。そこにオリジナルの溶接輪郭を保存しておけば、デフォルトの溶接輪郭は、そのままの状態を保つことができます。
![](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/10/5885736bd1b025d5027fc5b4611c052e-150x150.png)
ここでは例として『溝形鋼』『山形鋼』『平鋼』を追加してみました。
![新しいフォルダ内にフォルダを作成](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/5bac3ea0d1c3965354b2222e1a6193f3-1.png)
ファイルの場所にたどり着けない場合は、クイック検索をしてみてください。SOLIDWORKSのProgram Fileが保存されている場所(だいたいは(C:)ドライブのはず)を『weldment profiles』で検索すると出てきます。
![(C:)ドライブをクイック検索](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/d382c3713b318f3660f0d837f5612efe.png)
溶接輪郭がない場合はデザインライブラリからダウンロードができます。
デザインライブラリ → SOLIDWORKS Content → weldments → [Ctrl]キー + クリック
![溶接輪郭をダウンロード](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/c3b6ca1f8aa942e9087c6b7f95cefed8.png)
溶接輪郭を追加
溶接輪郭については当サイトのCADデータをコピーして使う例を紹介します。[X_T]ファイルを使用する例で解説しますが、必要なのは断面のスケッチなので、[DXF]ファイルをコピペしても同じことができます。
この記事で使用しているCADデータはこちらからダウンロードできます。
CADデータのインポート方法が分からない場合はこちらを参照してください。
![](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2021/12/5ca6d09d50db9bf7ab73148ebf38d747-300x169.png)
新規 → 使用する部品テンプレート → OK
![新規作成](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2021/09/5abdbf82a594e08ddf69b19aeba1688a.png)
![新規部品](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2021/09/1f2529f6e25b188a2e4ba6c580be2e4d.png)
何も描いていませんが、保存場所とファイルの種類を指定したいので、「指定保存」をしましょう。
![指定保存](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/8628ac24a5468b6cb3d90b0aff541ce8.png)
保存先は前項で追加した新しいフォルダ内の山形鋼に保存します。ここでは『ステンレス 40 x 40 x 5』のアングルを例に解説していくので、『L t5.0 x 40_SUS』と名前をつけて保存します。
ファイルの種類は『Lib Feat Part』を選択してください。
![溶接輪郭を指定保存](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/60fadf42b4967aed366212a6996376d3.png)
保存が完了したら、正面をスケッチ編集します。
![正面にスケッチ](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2021/09/f9e3f1bd46efb95cc1ee25ca5ec7b018.png)
[STEP1]の部品は一旦置いておいて、CADデータを編集していきます。
- ダウンロードしたCADデータを開いてください。
- 端面をクリックして「スケッチ」
- 端面がアクティブ(水色)の状態で「エンティティ変換」
![端面をエンティティ変換](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/0b81db3916ab62c21570e2501da8e947-1.jpg)
エンティティ変換したスケッチをすべて選択します。([Ctrl + A]またはドラッグしてすべてボックス選択)
![エンティティ変換したスケッチをすべて選択](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/ba80ccb07ffd68396afe208285711fc0.jpg)
スケッチをコピーします。([Ctrl + C]または編集 → コピー)
![スケッチをコピー](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/c74a914003b88b4c5f936b9f08228db8.png)
スケッチ編集中にしておいた、溶接輪郭のウィンドウに切り替えてください。
([Ctrl + Tab]またはウィンドウ → L t5.0 x 40_SUS)
![ウィンドウを溶接輪郭に切り替える](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/ee196e33e45beb905464bd81d8ff64ef.png)
コピーしたスケッチを貼り付けます。([Ctrl + V]または編集 → ペースト)
![スケッチをペースト](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/4e03f1a364021b13cc6c0956a120ab87.png)
スケッチをスケッチ原点へ移動します。
![スケッチ原点へ移動](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/cf644b8b66a3468361e46466c75067ec.jpg)
- 貼り付けたスケッチをすべて選択します。[Ctrl + A]
- 「固定」の拘束関係を追加してください。
![固定(プロパティ)](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/5c54403c18df7bbac4c55946225ab5f8.png)
![固定(グラフィック領域)](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/f5ff0c22bb1bfd50e0605417a0f1505d.png)
アングルをエンティティ変換しただけのスケッチは、溶接輪郭としては使いづらいので、輪郭配置で使用する点を中点に追加します。
![中点に点を追加](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/05/2d5c8a6c930c001fe143fc298610d1af.jpg)
「スケッチ終了」をクリックしましょう。
![スケッチ終了](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2021/09/cf0e082120037a8951e634581943d0e5.png)
左の「デザインツリー」から、先のほどのスケッチを右クリックし、「ライブラリへ追加」を選択してください。
![スケッチをライブラリへ追加](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/12/solidworks-added-weld-contour-01.png)
![](https://grant-h.com/wp-content/uploads/2022/10/5885736bd1b025d5027fc5b4611c052e-150x150.png)
「保存」すると溶接輪郭として使用できます。
まとめ
初めて溶接輪郭を追加するときは、保存場所の検索や慣れないファイルの種類など、戸惑うこともあります。しかし、一度経験してしまえば、工数のかかる作業ではありません。
溶接構造のフレームを作る機会は多いけど、『使いたい溶接輪郭なくて諦めていた』という方の参考になればうれしいです。