鋼材レイアウトの溶接輪郭を追加する方法(CADデータを利用すると簡単)

鋼材レイアウトの溶接輪郭を追加する方法_アイキャッチ

「鋼材レイアウトを使いたいけど、溶接輪郭に使いたいものがなくて使っていない…」←もったいないです。SOLIDWORKSの溶接輪郭は自由に編集・追加ができます

この記事では、溶接輪郭を追加する方法を当サイトのCADデータを使って解説していきます。CADデータの活用方法としても参考にしてください。

≫ 【鋼材レイアウト】についてはこちらを参照

目次

溶接輪郭の保存場所を確認

STEP
ファイルの検索

上部にあるツールバーのオプション(歯車アイコン)をクリックしてください。

オプションをクリック
  1. システムオプション」を選択
  2. ファイルの検索」をクリック
  3. 次のフォルダを表示:「溶接輪郭」を選択
  4. フォルダに溶接輪郭が保存されている場所が表示されます。
溶接輪郭が保存されている場所
STEP
新しいフォルダを追加

検索した場所には溶接輪郭が保存されているフォルダがあり、このフォルダ内に溶接輪郭のファイルがあります。この(weldment profiles)フォルダ内に新しいフォルダを追加しておきましょう。

グラント

名前は自分で分かれば、なんでもOKです。

溶接輪郭が保存されているフォルダ
溶接輪郭が保存されているフォルダ

さらに新しいフォルダの中にタイプ別にフォルダを作成します。そこにオリジナルの溶接輪郭を保存しておけば、デフォルトの溶接輪郭は、そのままの状態を保つことができます。

グラント

ここでは例として『溝形鋼』『山形鋼』『平鋼』を追加してみました。

新しいフォルダ内にフォルダを作成
新しいフォルダ内にタイプ別のフォルダを作成
溶接輪郭のが場所が分からない場合

ファイルの場所にたどり着けない場合は、クイック検索をしてみてください。SOLIDWORKSのProgram Fileが保存されている場所(だいたいは(C:)ドライブのはず)を『weldment profiles』で検索すると出てきます。

(C:)ドライブをクイック検索

『weldment profiles』フォルダがみつかったら行方不明にならないように、デスクトップなどの分かりやすい場所にショートカットを作成しておきましょう。(例:『weldment profiles』を右クリック → 送る → デスクトップ)

溶接輪郭がインストールされていない場合

溶接輪郭がない場合はデザインライブラリからダウンロードができます。

デザインライブラリ → SOLIDWORKS Content → weldments → [Ctrl]キー + クリック

溶接輪郭をダウンロード

溶接輪郭を追加

溶接輪郭については当サイトのCADデータをコピーして使う例を紹介します。[X_T]ファイルを使用する例で解説しますが、必要なのは断面のスケッチなので、[DXF]ファイルをコピペしても同じことができます。

この記事で使用しているCADデータはこちらからダウンロードできます。

CADデータのインポート方法が分からない場合はこちらを参照してください。

STEP
新規作成 → 指定保存

新規 → 使用する部品テンプレート → OK

新規作成
新規部品

何も描いていませんが、保存場所とファイルの種類を指定したいので、「指定保存」をしましょう。

指定保存

保存先は前項で追加した新しいフォルダ内の山形鋼に保存します。ここでは『ステンレス 40 x 40 x 5』のアングルを例に解説していくので、『L t5.0 x 40_SUS』と名前をつけて保存します。

ファイルの種類は『Lib Feat Part』を選択してください。

溶接輪郭を指定保存

保存が完了したら、正面をスケッチ編集します。

正面にスケッチ
STEP
端面のエンティティ変換

[STEP1]の部品は一旦置いておいて、CADデータを編集していきます。

  1. ダウンロードしたCADデータを開いてください。
  2. 端面をクリックして「スケッチ
  3. 端面がアクティブ(水色)の状態で「エンティティ変換
端面をエンティティ変換
STEP
スケッチをコピー

エンティティ変換したスケッチをすべて選択します。([Ctrl + A]またはドラッグしてすべてボックス選択)

エンティティ変換したスケッチをすべて選択

スケッチをコピーします。([Ctrl + C]または編集 → コピー)

スケッチをコピー
STEP
スケッチをペースト

スケッチ編集中にしておいた、溶接輪郭のウィンドウに切り替えてください。
([Ctrl + Tab]またはウィンドウ → L t5.0 x 40_SUS)

ウィンドウを溶接輪郭に切り替える

コピーしたスケッチを貼り付けます。([Ctrl + V]または編集 → ペースト)

貼り付ける前にグラフィック領域の貼り付けたい場所をクリックしておくと、その場所に貼り付けることができます。

スケッチをペースト
STEP
固定

スケッチをスケッチ原点へ移動します。

スケッチ原点へ移動
  1. 貼り付けたスケッチをすべて選択します。[Ctrl + A]
  2. 固定」の拘束関係を追加してください。
固定(プロパティ)
固定(グラフィック領域)
STEP
中点に点を追加

アングルをエンティティ変換しただけのスケッチは、溶接輪郭としては使いづらいので、輪郭配置で使用する点を中点に追加します。

中点に点を追加

スケッチ終了」をクリックしましょう。

スケッチ終了
STEP
ライブラリへ追加

左の「デザインツリー」から、先のほどのスケッチを右クリックし、「ライブラリへ追加」を選択してください。

スケッチをライブラリへ追加
グラント

保存」すると溶接輪郭として使用できます。

まとめ

初めて溶接輪郭を追加するときは、保存場所の検索や慣れないファイルの種類など、戸惑うこともあります。しかし、一度経験してしまえば、工数のかかる作業ではありません。

溶接構造のフレームを作る機会は多いけど、『使いたい溶接輪郭なくて諦めていた』という方の参考になればうれしいです。

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グラント
板金設計/筐体設計・板金加工歴17年の現役エンジニアです。

精密機器メーカー → FA機器メーカー → 加工メーカー×2 → 現在は、装置メーカー(プラント関係)にて、設計やモデリング・製図・NCデータの作成を主にやっています。

メインツールは『SOLIDWORKS/SheetWorks』

製造業で働く皆なさまが、収入アップを実現できるように、当サイト【グラント】を運営。
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