SOLIDWORKSのコンフィギュレーションを使うと、寸法やフィーチャーの抑制状態が異なる複数の形状を、1つの部品ファイル内で管理できます。
この記事では、サンプルCADを使って3種類の形状を作り、必要なコンフィギュレーションだけを別の部品ファイルとして保存するまでの流れを解説します。実際に操作しながら確認したい方は、下のCADデータをご利用ください。
SOLIDWORKSのコンフィギュレーションとは
コンフィギュレーションは、同じ部品ファイルの中に複数の設計バリエーションを持たせる機能です。
形状ごとに部品ファイルを複製しなくても、寸法やフィーチャーの抑制状態を切り替えられます。
例えば、穴の有無や長さ違いなどを比較したい設計検討の段階では、ファイル数を増やさずに形状を管理できます。
今回は2つのカットフィーチャーを切り替え、次の3形状を作ります。
- デフォルト:皿穴が2つある薄板
hinge1-in:中央にヒンジ筒がある形状hinge1-out:両端にヒンジ筒がある形状
コンフィギュレーションを追加して3つの形状を作る
STEP1|サンプルCADを開く
ダウンロードしたCADデータをSOLIDWORKSで開いてください。
皿穴が2つある薄板が表示されます。この状態を「デフォルト」とします。

STEP2|2つのコンフィギュレーションを追加する
最初に、hinge1-in と hinge1-out の2つを追加します。
- 左側のマネージャーパネルから「ConfigurationManager」を選択
- 「Tutorial-Hinge1 コンフィギュレーション」を右クリック
- 「コンフィギュレーションの追加」を選択

PropertyManagerが開いたら、コンフィギュレーション名に hinge1-in と入力して「OK」をクリックします。
同じ操作を繰り返し、hinge1-out も追加してください。


STEP3|フィーチャーを抑制して形状を切り替える
hinge1-out がアクティブな状態で、FeatureManagerデザインツリーから「カット – 押し出し1」を抑制します。

適用先を選ぶ画面が表示された場合は「当コンフィギュレーション」を選び、現在アクティブな hinge1-out だけに抑制を適用してください。
次にConfigurationManagerへ戻り、hinge1-in をダブルクリックしてアクティブにします。

FeatureManagerデザインツリーに戻り、「カット – 押し出し2」を抑制します。適用先を選ぶ画面が表示された場合は「当コンフィギュレーション」を選び、現在の hinge1-in だけに抑制を適用します。

STEP4|3つの形状を確認して保存する
ConfigurationManagerで、次のコンフィギュレーションをそれぞれダブルクリックします。
- デフォルト
- hinge1-in
- hinge1-out
形状が切り替わることを確認できたら、部品ファイルを保存してください。これで、1つの部品ファイルに3種類の形状を持たせられます。


コンフィギュレーションを別の部品ファイルとして保存する
コンフィギュレーションを1つのファイルで運用するか、形状ごとに別ファイルへ分けるかは、CAM・BOM・PDM・図面など後工程の管理方法によって変わります。
設計中の形状比較は1ファイルにまとめ、加工データの作成や部品表の管理で個別ファイルが必要になった段階で分ける、という使い方もできます。
ここでは、hinge1-out を別の部品ファイルとして保存します。
STEP1|保存するコンフィギュレーションを選ぶ
- ConfigurationManagerで
hinge1-outをダブルクリック hinge1-outを右クリック- 「コンフィギュレーションの保存」を選択

「コンフィギュレーションを新規保存:部品」ダイアログが開きます。
アクティブな hinge1-out にチェックが入っていることを確認し、「選択を保存」をクリックしてください。

STEP2|部品名と保存場所を指定する
「名前を付けて保存」ダイアログが開いたら、コンフィギュレーション名と対応が分かる部品名を付けて保存します。

保存後は、新しく作成した部品を開き、選択したコンフィギュレーションが含まれていることを確認しておきましょう。
アセンブリで使用する場合の注意
アセンブリから新しく保存した部品ファイルを参照させたい場合は、必要に応じて「構成部品置き換え」を行います。置き換えた後は、合致エラーが残っていないか確認してください。

部品名や保存場所を変更するときは、アセンブリや図面との参照関係にも注意が必要です。

まとめ|設計中は1ファイル、確定後は運用に合わせて分ける
SOLIDWORKSのコンフィギュレーションを使えば、フィーチャーの抑制状態が異なる複数の形状を、1つの部品ファイル内で管理できます。
設計検討中はファイルをまとめておき、後工程で個別の部品ファイルが必要になったら「コンフィギュレーションの保存」を使うと整理しやすくなります。まずはサンプルCADで形状を切り替え、保存までの流れを試してみてください。
