「鋼材レイアウトを使いたいけど、溶接輪郭に使いたいものがなくて使っていない…」←もったいないです。SOLIDWORKSの溶接輪郭は自由に編集・追加ができます。
この記事では、溶接輪郭を追加する方法を当サイトのCADデータを使って解説していきます。CADデータの活用方法としても参考にしてください。
溶接輪郭の保存場所を確認
上部にあるツールバーのオプション(歯車アイコン)をクリックしてください。
- 「システムオプション」を選択
- 「ファイルの検索」をクリック
- 次のフォルダを表示:「溶接輪郭」を選択
- フォルダに溶接輪郭が保存されている場所が表示されます。
検索した場所には溶接輪郭が保存されているフォルダがあり、このフォルダ内に溶接輪郭のファイルがあります。この(weldment profiles)フォルダ内に新しいフォルダを追加しておきましょう。
名前は自分で分かれば、なんでもOKです。
さらに新しいフォルダの中にタイプ別にフォルダを作成します。そこにオリジナルの溶接輪郭を保存しておけば、デフォルトの溶接輪郭は、そのままの状態を保つことができます。
ここでは例として『溝形鋼』『山形鋼』『平鋼』を追加してみました。
ファイルの場所にたどり着けない場合は、クイック検索をしてみてください。SOLIDWORKSのProgram Fileが保存されている場所(だいたいは(C:)ドライブのはず)を『weldment profiles』で検索すると出てきます。
溶接輪郭がない場合はデザインライブラリからダウンロードができます。
デザインライブラリ → SOLIDWORKS Content → weldments → [Ctrl]キー + クリック
溶接輪郭を追加
溶接輪郭については当サイトのCADデータをコピーして使う例を紹介します。[X_T]ファイルを使用する例で解説しますが、必要なのは断面のスケッチなので、[DXF]ファイルをコピペしても同じことができます。
この記事で使用しているCADデータはこちらからダウンロードできます。
CADデータのインポート方法が分からない場合はこちらを参照してください。
新規 → 使用する部品テンプレート → OK
何も描いていませんが、保存場所とファイルの種類を指定したいので、「指定保存」をしましょう。
保存先は前項で追加した新しいフォルダ内の山形鋼に保存します。ここでは『ステンレス 40 x 40 x 5』のアングルを例に解説していくので、『L t5.0 x 40_SUS』と名前をつけて保存します。
ファイルの種類は『Lib Feat Part』を選択してください。
保存が完了したら、正面をスケッチ編集します。
[STEP1]の部品は一旦置いておいて、CADデータを編集していきます。
- ダウンロードしたCADデータを開いてください。
- 端面をクリックして「スケッチ」
- 端面がアクティブ(水色)の状態で「エンティティ変換」
エンティティ変換したスケッチをすべて選択します。([Ctrl + A]またはドラッグしてすべてボックス選択)
スケッチをコピーします。([Ctrl + C]または編集 → コピー)
スケッチ編集中にしておいた、溶接輪郭のウィンドウに切り替えてください。
([Ctrl + Tab]またはウィンドウ → L t5.0 x 40_SUS)
コピーしたスケッチを貼り付けます。([Ctrl + V]または編集 → ペースト)
スケッチをスケッチ原点へ移動します。
- 貼り付けたスケッチをすべて選択します。[Ctrl + A]
- 「固定」の拘束関係を追加してください。
アングルをエンティティ変換しただけのスケッチは、溶接輪郭としては使いづらいので、輪郭配置で使用する点を中点に追加します。
「スケッチ終了」をクリックしましょう。
左の「デザインツリー」から、先のほどのスケッチを右クリックし、「ライブラリへ追加」を選択してください。
「保存」すると溶接輪郭として使用できます。
まとめ
初めて溶接輪郭を追加するときは、保存場所の検索や慣れないファイルの種類など、戸惑うこともあります。しかし、一度経験してしまえば、工数のかかる作業ではありません。
溶接構造のフレームを作る機会は多いけど、『使いたい溶接輪郭なくて諦めていた』という方の参考になればうれしいです。