SOLIDWORKSを使ってインポートした当サイトのCADデータ(形鋼)の長さを変えてみましょう。
この記事では
- よく使うコマンド『押し出しボス/ベース』『エンティティ変換』等を使う方法(初心者向け)
- 早くて簡単な『面の移動』を使う方法
2点について解説しています。
フィーチャー認識して編集する方法は別の記事で解説しています

ここでは『等辺山形鋼 75 x 75 x 6』を使って解説しています。
形鋼を長くする(押し出しボス/ベース、エンティティ変換)
今回は長さを1220mmに変更したい場合を例に進めていきます。
まず、ダウンロードしたアングルの長さを測定しましょう。
ツールタブの評価から測定コマンドを選択してください。

アングルの端面(L字の面)をクリック → 反対側の端面をクリックしてください。
- モデルを拡大・縮小させる → ホイールを回転させる
- モデルを回転させる → ホイールを押したままマウスを動かす
- モデルを移動させる → Ctrlキー + ホイールを押したままマウスを動かす
ポインターの横に表示されるアイコンで選択できる要素が分かります。← 面
← エッジ
← 点

距離が1000mmなのが分かります。
1220にしたいので220足していきます。
ツールタブのフィーチャータブから押し出しボス/ベースを選択してください。
スケッチする面を選択(クリック)します。
今回はアングルの端面(L字の面)を選択します。


メニューバーにスケッチ編集中であるスケッチ←が表示されます。
ツールタブが自動でスケッチになっている筈です。

エンティティ変換を選択してください。
先ほど選択した面と同じ端面をクリックして、OKボタンをクリックしてください。


アングル端面の外形がスケッチに変換されます。
スケッチ終了をクリックしてください。


グラフィック領域内にプレビューが表示されます。
左側のPropertyManagerに押し出し量を入力します。
ブラインドになっていることを確認して、その下に数値を入力します。
今回は1000 → 1220なので、220と入力しましょう。
その下の結果のマージにチェックを入れてください。
OKボタンをクリックしましょう。

これで「アングル 75x75x6 L1220」の3Dモデルができました。

形鋼を短くする(押し出しカット)
ここで仕様が変更になってアングルの長さが800になりました。
急な仕様変更はこれまでの作業が無駄になるのでやめていただきたいですね。
少しおさらいします。
アングルの長さを1000 → 1220 → 800と変更することになりました。
方法はいくつかあります。
- ダウンロードしたファイルをもう一度開いて1000を800にカットする
- 今まで作業したモノをそのまま利用して1220を800カットにする
- 今まで作業したモノを編集して1220から800にする
今回は3番の編集する方法を使います。
理由は
「1番は部品ファイルが無駄に二つになってしまう。」
「2番は履歴が無駄に増えてしまう。」
からです。
左側のデザインツリーを見てみると、先程220押し出した「ボスー押し出し1」という履歴があります。
これをフィーチャー編集することで長さを変えることができます。
しかし、これは1000あったモノを長くした履歴なので、1000より長い寸法であればブラインドの数値を変更するだけですが、今回は1000以下の800にしなければいけないので、数値を変えるだけでは対応できません。
ボスー押し出し1をクリック → フィーチャー編集でブラインドの数値を変更できます。

ボスー押し出し1は使えないので削除します。
ボスー押し出し1を右クリック → 削除または、ボスー押し出し1を選択してDeleteキーです。

表示されたダイアログの含まれているフィーチャーを削除のチェックが外れているのを確認して
はいをクリックしてください。
(チェックが入っていると、スケッチも削除されてしまいます。)

これで長さ1000のアングルに戻りました。
履歴にスケッチが残っているので、これを利用します。
残っているスケッチ1を選択して押し出しカットをクリックしてください。

今回はカットする量(短くする長さ)をPropertyManagerに入力します。
ブラインドの数値は「1000−800=200」の200を入力します。
または、1000-800 → Enterキーと入力してもOKです。

これで「アングル 75x75x6 L800」に変更できました。

面の移動|これが早くて簡単!
- アングルの端面を右クリック
- 下の[∨]をクリック

『移動』を選択します。

- オフセットを選択
- パラメータにオフセット量を入力
- 長くするならそのままOK
ボタン
短くするなら『反対方向』にチェックを入れてからOKボタン

以上で長さを変更できます。
単純に早いのでこの方法がおすすめです。
まとめ|ポイント
- 長くしたい時は『押し出しボス/ベース』→『エンティティ変換』
- 短くしたい時は『押し出しカット』→『エンティティ変換』
- 早くて簡単『面の移動』
- 端面を右クリック → 移動 → オフセット
ポイント 1
履歴を意識しながらモデリングしましょう。
複雑なモデルだと一ヶ所変更するのにあっちもこっちも編集…なんてことが起こります。
履歴が汚いデータは変更するのが苦痛になるので、慣れてきたら未来の自分のために意識しましょう。
ポイント 2
数値の入力は計算式を入力しましょう。
計算機を別で用意して、答えを出して、答えを入力…無駄です。
CADの計算機能を利用することで無駄な時間を省けます。
今回は形鋼の長さを変更する方法についてでした。
それでは。