SOLIDWORKSのアセンブリで可動部を表現すると制限なく動いてしまいますよね。
ここでは扉の開閉を例に
- どこで干渉するのかを測定(衝突検知)
- 干渉するところで止まるようにする(角度制限)
という流れで解説していきます。
読みながら手を動かしたい場合はこちらのCADデータをご利用ください。
※ 角度制限済みなので、『合致』の最下部にある『角度制限1』を削除 or 抑制してください。
衝突検知|衝突したら停止 → 測定
制限しないと有り得ない動きをしてしまいます。
閉じる角度と開く限界の角度を制限したいので、『衝突検知』を使って角度を測定します。
アセンブリタブから構成部品移動を選択してください。
- 衝突検知を選択
- 次の構成部品を選択(※ 部品はヒンジを2つ選択してください)
- 衝突面で停止にチェック(選択したヒンジが衝突すると停止する)
- 面ハイライトにチェック(衝突した面が水色になる)
- 最後にドラッグ再開をクリック
『Door1(扉)』をドラッグして止まるところまで移動(開く)。
止まったところでヒンジを見てみると青くハイライトされています。
※ 衝突すると止まり、衝突面がハイライトされます。
OKボタンをクリックして構成部品移動を閉じます。
スマート寸法で角度を測定しましょう。
レイアウトタブ → スマート寸法 → PropertyManagerから参照寸法
『Door1』と『Frame2』の閉じると接触する面をそれぞれクリックして角度を測定します。
角度はメモしておくか角度を変えないようにしてください。
(ここでの角度は[191.41°])
PropertyManagerの主要値にもっと細かい数値が出ています。
正確な寸法が欲しい方はこちらをお使いください。
角度制限|角度の詳細設定
アセンブリタブから合致を選択してください。
- 詳細設定タブをクリック
- 合致設定に閉じると接触する面をそれぞれクリック
- 合致タイプは角度を選択
- 最大値に前項で測定した角度(191.41°)を入力
※「角度」に現在の角度が自動で入ります。角度が180°以下場合は、現在の角度をコピ&ペーストでもOKです。 - 最小値は0°
- 合致の整列状態:非整列を選択
- 180°以上開いた状態で合致を始めた場合 → 寸法反対のチェックを外す
- 180°より閉じた状態で合致を始めた場合 → 寸法反対をチェック
詳細設定が終わったらOKボタンをクリックしてください。
『Door1(扉)』をドラッグして開閉してみましょう。開くとヒンジが衝突するところで止まり、閉じると完全に閉じたところで止まります。
これで扉の開閉機構の完成です。お疲れ様でした。
まとめ|衝突検知と角度制限で動きをつける
- 衝突検知
-
- 構成部品移動コマンドを選択
- 衝突検知とチェックしたい部品を選択
- ドラッグ再開をクリック
- 停止するまで移動させる
- 角度制限
-
- 合致コマンドを選択
- 詳細設定タブをクリック
- 合致タイプは角度を選択
- 角度の最大値と最小値を入力
動きをつけると楽しいですし、干渉チェックにもなります。
ここでは角度制限と衝突検知のみでしたが、SOLIDWORKSには他にも拘束関係や合致を使用して動かしたり、干渉チェックをしたりする機能があります。
「使ったことがないコマンドを試す → 新しいことができるようになる」の繰り返しで成長するので仕事の合間にいろいろ遊んで試してみてください。
今回は衝突検知と角度制限についてでした。
それでは。