WindowsのIME(入力方式)を切り替えるもっとも簡単な方法は、「Windows(ロゴ)」キー+「スペース」キーを押す方法です。
ほかにも「タスクバーから切り替える方法」や、「ほかのショートカットキーで切り替え方法」があります。
この記事では、入力方式の「切り替え方法」「設定方法」「勝手に切り替わる問題の解決方法」について解説します。
キーボードからあたりまえに出てくる文字たち、その裏ではIMEという技術が活躍しています。
「IME」とは「Input Method Editor」の略で、簡単に言うと、日本語(ひらがなや漢字、カタカナ)に変換するソフトウェアのことです。
Windowsでよく使われているのは、「Microsoft IME」「Google日本語入力」「ATOK」の3つ。
それぞれの特徴を軽くまとめると、次のようになります。
項目 | Microsoft IME | Google日本語入力 | ATOK |
---|---|---|---|
価格 | 無料 | 無料 | 有料 |
対応OS | Windows | Windows macOS Chrome OS Linux | Windows macOS Android iOS |
特徴 | 標準で搭載されているIME、シンプルで使いやすい | 固有名詞や流行語の変換が優秀、豊富な機能とカスタマイズ性も魅力 | 高精度な変換と豊富な辞書が魅力 |
「Microsoft IME」は、Windowsに標準で搭載されているIME。特別なことをしない限り、細かい設定はできませんが、シンプルで使いやすく、一般的な入力方式です。
「Google日本語入力」は、無料で使える人気のIMEです。機能が豊富で自分好みに設定できます。 変換が優秀で、Microsoft IMEでは変換できないものも、Google日本語入力では一発変換できます。
たとえば、「びーず」を変換するとMicrosoft IMEでは、「ビーズ」や「beads」と変換されます。Google日本語入力では、一発で「B’z」に変換できます。
「ATOK」は、有料のIMEで、主に文章のプロが使用しています。豊富な辞書、高い変換精度、柔軟なカスタマイズ性が魅力のIMEです。
これらのIMEを複数インストールしている場合、「Windows(ロゴ)」キー+「スペース」キーで切り替えができます。
いろいろな切り替え方法
IME(入力方式)は、次の4つの方法で切り替えが可能です。
- 「Windows」+「スペース」キーを押下
- タスクバーのアイコンをクリックして切り替え
- 「左のAlt」+「Shift」キーを押下
- 「Ctrl」+「Shift」キーを押下
①と②は、一般的な切り替え方法ですが、③と④はおすすめしません。
③と④の方法で切り替わってしまう場合は、ショートカットを無効化しましょう。
③と④は、入力作業中に「いつの間にか変わってた……」と、なりがちなのでおすすめしません(特に④)。
「Windows」キー+「スペース」キーを押下
「Windows」+「スペース」キーを押すと、入力方式が切り替わります。
右下に入力方式の選択肢が表示されます。左側にバーが表示されているものが、現在選択中の入力方式です。
タスクバーのアイコンで切り替える
直感的にマウスで操作する方法です。普段、ショートカットキーを使用しないあなたにおすすめです。
タスクバーの右下、通知領域にある「あ」または「A」の、右側のアイコンをクリックしてください(複数のIMEがインストールされていないと表示されない)。
- Microsoft IME:
- Google日本語入力:
- ATOK:
アイコンをクリックすると、選択肢が表示されます。使用したい入力方式をクリックしましょう。
おすすめしない切り替え方法
以下のキーを押してみてください。
- 「左のAlt」+「Shift」キー
- 「Ctrl」+「Shift」キー
このキー操作で入力方式が替わってしまう場合は、「勝手に切り替わる」可能性があるので、対処することをおすすめします。
特に「Ctrl」+「Shift」の組み合わせは、ほかのショートカットでもよく使います。
例えば、ブラウジング中に、閉じたタブを再度開こうとして、《「Ctrl」+ 「Shift」+ 「T」を押したら、入力方式も替わってしまう》ということが起きてしまいます。
これらのショートカットキーを無効にする方法は、こちらをご覧ください。
勝手に切り替わる場合の対処法
入力方式が勝手に切り替わる原因は、誤ってショートカットキーを押してしまうことです。
「しょっちゅうIMEが替わってウザい」というあなたは、以下の方法で入力方式が切り替わらないように、設定をしましょう。
ショートカットキーを無効にする
ここで無効にできるのは、次の2つのショートカットです。
- 「左のAlt」+「Shift」キー
- 「Ctrl」+「Shift」キー
「Windows」+「スペース」キーは無効化できません。「Windows」+「スペース」を無効にしたい場合は、次項の「使わないIMEを削除する」をご覧ください。
Windows 10の設定方法は、ここをクリック
左下の「スタート(Windows ロゴ)」をクリックして、「設定」を選択してください。
「時刻と言語」をクリックします。
サイドバーの「言語」をクリックして、「キーボード」を選択しましょう。
「入力言語のホットキー」をクリックしてください。
「テキストサービスと入力言語」というウインドウが開いたら、右下の「キーシーケンスの変更」をクリックします。
「キーボードレイアウトの切り替え」を「割り当てなし」にしましょう。
日本語以外も使用している場合は、「入力言語の切り替え」も「割り当てなし」にして、「OK」をクリックしてください。
「OK」をクリックして、「テキストサービスと入力言語」を閉じます。
「スタート(Windows ロゴ)」を右クリックして、「設定」を選択してください。
サイドバーから「時刻と言語」を選択して、「入力」をクリックします。
「キーボードの詳細設定」をクリックしましょう。
「入力言語のホットキー」クリックしてください。
「テキストサービスと入力言語」というウインドウが開きます。右下の「キーシーケンスの変更」をクリックしましょう。
「キーボードレイアウトの切り替え」は「割り当てなし」を選択しましょう。
日本語以外も使用している場合は、「入力言語の切り替え」側も、「割り当てなし」にして「OK」ボタンをクリックしてください。
「OK」をクリックして、「テキストサービスと入力言語」を閉じます。
使わないIMEを削除する
「Windows」+「スペース」を間違って押してしまう場合は、ショートカットを無効にはできません。そのため、使わないIMEを削除して、無効化します。
ここで行なう「削除」は、アンインストールではありません(そもそもMicrosoft IMEはアンインストールできない)。
設定やユーザー辞書は、残るので安心してください。
Windows 10で削除する方法は、ここをクリック
左下の「スタート(Windows ロゴ)」をクリックして、「設定」を選択してください。
「時刻と言語」をクリックします。
サイドバーの「言語」をクリックして、「日本語」をクリックすると表示される「オプション」を選択しましょう。
使わないIME(入力方式)を選択して、「削除」をクリックしてください(IMEが複数ないと削除はできない)。
「スタート(Windows ロゴ)」を右クリックして、「設定」を選択してください。
サイドバーから「時刻と言語」を選択して、「言語と地域」をクリックします。
日本語の三点リーダー「…」をクリックして、「言語のオプション」を選択しましょう。
下の「キーボード」の部分に、インストールされているIMEが表示されます。
使わないIME(入力方式)の三点リーダー「…」をクリックして、「削除」を選択してください(IMEが複数ないと削除はできない)。
削除したIMEを追加する
アンインストールせずに、前項の「使わないIMEを削除」を行なった場合は、簡単に元に戻せます。
もし、アンインストールした場合は、再インストールが必要です。
Windows 10で追加する方法は、ここをクリック
左下の「スタート(Windows ロゴ)」をクリックして、「設定」を選択してください。
「時刻と言語」をクリックします。
サイドバーの「言語」をクリックして、「日本語」をクリックすると表示される「オプション」を選択しましょう。
「キーボードの追加」をクリックして、追加したいIME(入力方式)を選択してください(インストールされていないIMEは表示されない)。
「スタート(Windows ロゴ)」を右クリックして、「設定」を選択してください。
サイドバーから「時刻と言語」を選択して、「言語と地域」をクリックします。
日本語の三点リーダー「…」をクリックして、「言語のオプション」を選択しましょう。
下にスクロールして、「キーボードの追加」をクリックしてください。
復活させたいIME(入力方式)をクリックすると、使えるようになります(インストールされていないIMEは表示されない)。
既定の入力方式を設定する方法
メインで使用するIMEが、「既定の入力方式」に設定されていないと、パソコンを起動したり、再起動したりするたびに、切り替える必要があります。
面倒なので、メインのIMEを「既定の入力方式」に設定しましょう。
Windows 10の設定方法は、ここをクリック
左下の「スタート(Windows ロゴ)」をクリックして、「設定」を選択してください。
「時刻と言語」をクリックします。
サイドバーの「言語」をクリックして、「キーボード」を選択しましょう。
「既定の入力方式の上書き」で、デフォルトにしたいIME(入力方式)を選択します。
「アプリ ウインドウごとに異なる入力方式を設定する」にチェックを入れると、過去にアプリで使用していたIMEに自動で切り替わります。
アプリごとに、使い分けている場合は、チェックを入れましょう。
「スタート(Windows ロゴ)」を右クリックして、「設定」を選択してください。
サイドバーから「時刻と言語」を選択して、「入力」をクリックします。
「キーボードの詳細設定」をクリックしましょう。
「既定の入力方式の上書き」で、デフォルトにしたいIME(入力方式)を選択します。
「アプリ ウインドウごとに異なる入力方式を設定する」にチェックを入れると、過去にアプリで使用していたIMEに自動で切り替わります。
アプリごとに、使い分けている場合は、チェックを入れましょう。
まとめ
IME(入力方式)の切り替え方法は複数ありますが、《「Windows」+「スペース」キー》これだけ知っていれば問題ありません。
もし、勝手に切り替わる症状が出てしまう場合は、次のキー操作で切り替わる可能性があります。
- 「左のAlt」+「Shift」キーを押下
- 「Ctrl」+「Shift」キーを押下
「このキー操作で切り替わってしまう」という場合は、ショートカットを無効にしましょう。
「Windows」+「スペース」キーのショートカットも無効にしたい場合は、使用していないIMEを削除してください。
「パソコンを起動するたびにIMEを切り替えてる」という場合は、既定の入力方式をメインで使っているIMEに設定しましょう。
いちいち切り替える手間が省けます。
Windowsは、複数のIMEを瞬時に切り替えられます。標準のMicrosoft IME以外の入力方式をインストールしておくと、書く内容や環境によって使い分けができるので便利です。
Google日本語入力のインストールと設定方法は、こちらをご覧ください。