SOLIDWORKSでは「ロールバック」や「フィーチャーの抑制」をすることで、1つの部品で複数の形状を表現することができます。
この記事では、「一時的に変えた形状を1つの部品内に保存」、または「外部に保存する方法」を解説します。
CADデータを置いておきますので、手を動かしなら読む場合にご利用ください。
コンフィギュレーションの追加
ダウンロードしたCADデータを、SOLIDWORKSで開いてください。
皿穴が2つあいている薄板が表示されます。この状態を「デフォルト」の状態とします。
- 左側のマネージャーパネルから「ConfigurationManager」を選択
- 「Tutorial-Hinge1 コンフィギュレーション」を右クリック
- 「コンフィギュレーションの追加」を選択
「PropertyManager」に移動するので、コンフィギュレーション名に名前を入力して「OK」ボタンをクリックします。
ここでは二つのコンフィギュレーションを追加します。
- コンフィギュレーション名に「hinge1-in」と入力 →「 OK」ボタン
- もう一度、「コンフィギュレーションの追加」を選択
- 「hinge1-out」と入力 → 「OK」ボタン
「hinge1-out」が選択されている状態のまま「FeatureManager デザインツリー」から「カット – 押し出し1」を抑制します。
「ConfigurationManager」に戻って「hinge1-in」をダブルクリックしてください。
再び「FeatureManager デザインツリー」に戻って「カット – 押し出し2」を抑制します。
「ConfigurationManager」にある3つのコンフィギュレーションをそれぞれダブルクリックすると、3種類の形状に変化することを確認してください。
保存すれば、1つの部品内に 3つ(デフォルト・hinge1-in・hinge1-out)の形状を持った部品ファイルができます。
コンフィギュレーションを外部に保存
1つの部品で複数の形状を持っていると設計段階までは便利です。
しかし、製産用のデータを作成するときは、それぞれの形状毎にファイルが存在する方が管理しやすいです。
指定保存でそれぞれの形状毎に名前をつけて保存してもいいのですが、「複数のコンフィギュレーションを持つ部品が複数存在する」という少しややこしい状況になってしまいます。
そこで、後述する「コンフィギュレーションの保存」をおすすめします。
製産用のデータを管理する上では『単一のコンフィギュレーション=部品』とした方が、設計後のミスが減らせます。
保存したい形状にし、「ConfigurationManager」から「保存したいコンフィギュレーションを右クリック」→「コンフィギュレーションの保存」を選択してください。
- 「hinge1-out」をダブルクリック
- 「hinge1-out」を右クリック
- 「コンフィギュレーションの保存」を選択
「コンフィギュレーションを新規保存:部品」というダイアログが開きます。
表示されている形状(アクティブ)のみにチェックが入っているので、そのまま「選択を保存」をクリックしてください。
指定保存のダイアログが開くので、コンフィギュレーション名と関連する分かりやすい「名前をつけて保存」しましょう。
これで、単一コンフィギュレーションの部品が保存されます。
すでにアセンブリに挿入している場合は、ここで保存した部品(実際に使用する部品)と置き換えておきましょう。
「構成部品置き換え」についてはこちらをご覧ください。
まとめ|複数の形状を1つの部品で管理
- 複数の形状になる部品を作成する
- ConfigurationManagerからコンフィギュレーションの追加
- コンフィギュレーション毎にフィーチャーの抑制(抑制解除)をして形状を変更
「コンフィギュレーションの保存」を使って、コンフィギュレーション毎にそれぞれの部品ファイルとして管理することもできます。
設計中は部品をいじくりまわすので、検討中のモデルをコンフィギュレーションを使って管理するとファイルの数が増えないので便利です。
しかし、設計後は実際に使うコンフィギュレーションだけの部品として保存しておくと、その後の管理がしやすいので、コンフィギュレーションの保存をしておきましょう。
今回は部品のコンフィギュレーションについてでした。
それでは。