ダウロードしたCADデータを使用して【アセンブリ】をやってみましょう。
【直線パターンコピー】を使用したスケッチや、いろいろな【押し出しカット】のチュートリアルとしてもご利用ください。
図面の確認と準備
ここで使う材料は『溝形鋼 75 x 40 x 5 x 7』です。
CADデータを「ダウンロード」→「インポート」してください。
方法が不明な場合【CADデータをダウンロードしてインポートする方法】を参照してください。
この製品は同じ材料で2種類、4部品で出来ています。初めに2種類のファイル名で保存しておきましょう。
CADデータをインポートして「保存」をクリックすると、最初は指定保存の画面になり、ファイル名と場所を指定して保存します。
同じ部品を違う名前で保存するには指定保存を選択します。
ここでは「FRAME-01」「FRAME-02」で保存してみました。
長さの変更
まず左右「FRAME-01」の部品を描きましょう。
長さを750mmに変更します(ダウンロードしたCADデータの長さは1000mm)。
長さの変更のついては【形鋼の長さの変更方法】を参照してください。
端面(コの字の面 )を右クリック → 移動 → オフセット → 250(反対方向) → OK
穴あけ(2つの部品を完成させる)
溝形鋼(チャンネル)の平面(上の面)に穴を開けていきます。
「穴を開けたい面」をクリック → 「押し出しカット」コマンドをクリックしてください。
「円」コマンドをクリックしてください。
穴を開けたい面の「円」の中心の位置をクリックしましょう(位置は大体でOK)。
ポインター(マウス)を動かすと円が描けるので、これも大体の大きさで良いので、円が描けてる状態でもう一度クリックしてください。
「選択アイテムに垂直」にしてスケッチを見やすくします。
「ヘッズアップビューツールバー」から選択アイテムに垂直を選択しましょう(ショートカットは「Ctrlキー + 8」です。)
円がアクティブ(水色)の状態で「直線パターンコピー」コマンドをクリックしてください(円がアクティブになっていなければ「円弧」をクリック)。
左側のPropertyManagerでピッチ(間隔寸法)・穴数(インスタンス数)・角度(軸方向)をそれぞれ入力します。
今回は軸が一つなので「方向1」にのみ入力します。
上から解説していきます。
- 「方向1」は「X – 軸」
(横方向がX – 軸、縦方向がY – 軸) - その下のボックスに穴のピッチ(今回は『240』)を入力
- 「X間隔寸法追加」のチェックボックスにチェック
(チェックを入れると、ピッチ240の寸法が円弧に対して追加される。) - その下のボックスに穴の数(今回は『4』)を入力
- 「インスタンス数表示」にチェック
(これは外してもいいのですが、変更の際に表示した方が楽。) - その下のボックスに軸方向を入力します。今回は「90deg」です。
- X-軸方向の固定にチェック(90°で角度を固定)
入力が完了したら、左上の「OK」ボタンをクリックしてください。
- 0° →
- 90° ↑
- 180° ←
- 270° ↓
「スマート寸法」コマンドを使って穴径と穴位置を追加していきます。
- 「円弧」をクリックして空いてるスペースでもう一度クリック
- 表示されたボックス内に直径を入力(今回は『13』)(13 → EnterまたはOKボタンをクリック)
- 「最下の円(最初にスケッチした円)」に寸法を追加
- 「円弧または円の中心点」をクリック
- 「下のエッジ」をクリックして、空いているスペースでもう一度クリック
- 表示されたボックス内に距離「15」を入力(15 → EnterまたはOKボタンをクリック)
- 同様に「円」と「右のエッジ」の距離を「15」に
- 「スケッチ終了」をクリック
次は押し出しカットのプロパティを入力します。
「ブラインド」になっているドロップダウンメニューから「次サーフェスまで」を選択して、「OK」ボタンをクリックします。
ここまでで左右「FRAME-01」の部品は完成です。忘れずに「保存」をしましょう。
「次サーフェスまで」とはそのまま次のサーフェスまでという意味です。
「サーフェスとは、厚みをもたない面のみの要素のこと」なので、次の面までと考えてもらってOKです。
ここで色々試してみてください。
「ブラインドは入力した数値の量」「全貫通はその名の通り全部貫通」します。「端サーフェス指定は指定したサーフェスまで」になります。
次は前後「FRAME-02」の部品を描いてみましょう。
手順は「FRAME-01」とほぼ同じなので簡単に流れだけ書き出します。つまずくようなら、戻ってもう一度読みながら作業してみてください。
- 保存しておいたもう一個の部品「FRAME-02」を開く(ファイル → 開く)
- 長さを1000mmから1200-40-40 = 1120mmにする
- φ13の穴を「押し出しカット」
- 「保存」をクリック
アセンブリ
構成部品の挿入
製作した二つの部品は開いたままにしておき、「新規アセンブリ」を開きます(新規 → 使用するアセンブリテンプレート → OK)。
「原点」が非表示の場合は「表示」させましょう(グラフィック領域の青い点と矢印)。
ヘッズアップビューツールバーから「表示/非表示」→「原点表示」
左側のPropertyManagerから挿入したい部品を選択します。
今回は左右の部品「FRAME-01」から挿入します。
グラフィック領域にポインターを移動すると、部品も一緒についてきます。
先ほど表示させた「原点」と「部品の原点」を合わせてクリックしてください(下の画像は正面表示)。
「原点」はもう必要ないので、「非表示」にしましょう。もう一つの部品「FRAME-02」を挿入します。
「アセンブリ」タブから「構成部品の挿入」をクリックしてください。
残りの部品「FRAME-02」をクリックしてグラフィック領域にポインターを移動します。
向きが違うのでここで回転させます。
回転ボックスが表示されているので、角度を「90deg」にしてから「Y」をクリックしてください。そうすると、Y軸を中心に90°回転します。
下の画像と同じ向きになればOKです。
場所はどこでも良いので、グラフィック領域内の「何もない場所をクリック」して、部品を挿入します。
合致
二つの部品を組み立てていきます。
「アセンブリ」タブから「合致」をクリックしてください。
後に挿入した「FRAME-02」の「端面」をクリックしてください。
先に挿入した「FRAME-01」の「コの字の背の面」をクリックしてください。
表示されたボックスの「一致」をクリックして、「OK」ボタンをクリックしましょう(左側、PropertyManagerの合致設定からでもOK)。
同様に二つの部品の「上面(穴のある面)」をクリックして、「一致」→「OK」をクリックしましょう。
「FRAME-02」の「コの字の背面」をクリックしてください。
「FRAME-01」の「端面」をクリックしてください(上の画像の左側の端面)。
「距離」をクリックしましょう。
寸法を「40mm」にして、間違いない見た目になっていれば、「OK」ボタンをクリックしてください(そろうべき面が揃わず、飛び出してしまうようなら、「寸法反転」をクリック)。
合致は終わりなので閉じましょう。
構成部分のミラー
足りない部品をミラーを使って挿入していきます。ミラーに必要な平面を追加しましょう。
「アセンブリ」タブから「参照ジオメトリ」→「平面」を選択してください。
「FRAME-01」の「端面」をクリックします。
「反対側の端面」をクリックしてください。
左側のPropertyManagerに2つの面が選択された状態で、「中間平面」のボタンが押された状態になっています。
「OK」ボタンをクリックすると、選択した2つの面の真ん中に平面が追加されます(ここでは平面1)。
平面が表示されない場合はヘッズアップビューツールバーから「平面を表示」してください。
グラフィック領域の何もないところを空クリックして選択状態をクリアしておきましょう。
もう一つ平面を追加します。
先程と同じ手順で「アセンブリ」タブから「参照ジオメトリ」→「平面」を選択してください。
「FRAME-01」の「内側の面」をクリックしてください。
「FRAME-02」の「端面」をクリックしてください。
先程と同じく「中間平面」になっていることを確認して「OK」ボタンをクリックしましょう。
「平面2」が追加されます。
「アセンブリ」の「構成部品パターン」のプルダウンメニューから、「構成部品のミラー」を選択してください。
ミラーコピーする構成部品がアクティブ(水色)の状態で、FRAME-01をクリックしてください。
(こちらも履歴またはグラフィック領域の「FRAME-01」どちらでもOKです。)
おそらく、このままOKボタンをクリックしても問題ないのですが、今回は「
次へ」をクリックしてみてください。「構成部品の表示方向を指定」が「一番左」になっているのを確認してから「OK」ボタンをクリックしてください(グラフィック領域のプレビューで方向を確認)。
これで「FRAME-01」ミラーコピーが完了しました。
最後に「FRAME-02」を同じ要領でミラーコピーしてみましょう。
- 左側のPropertyManagerの「ミラー平面」がアクティブ(水色)の状態で、「平面1」をクリック
- 「ミラーコピーする構成部品」がアクティブ(水色)の状態で、「FRAME-02」をクリック
- 「OK」ボタンをクリック
- 確認してからコピーしたい場合は、「 次へ」をクリックして、方向を指定してから「OK」ボタンをクリック
最初に確認していただいた図面「FRAME1」の3Dモデルが完成しました。
お疲れ様でした。
補足&まとめ
うまく選択できない場合
部品やフィーチャーをうまく選択できましたか?
部品やフィーチャーを選択したい場合は面をクリックした方がうまくいきます。
または履歴からの方が選択したいものが選択しやすいこともあります。
寸法を入れたい訳じゃないのに、寸法が入りませんでしたか?
そんな時は選択モード(何もコマンドを使用していない状態)になっていない可能性があります。
- 上のメニューバーの右、ツールバー内のをクリック
- 右クリック → 選択
- 選択中のコマンドをもう一度クリック
- ESCキー(一回の押下では戻れないこともあります。)
いずれかの方法で選択モードに戻ることができます。
スケッチの色の意味
スケッチ編集中にスケッチの色が変わるのに気付いたかと思います。
簡単に主な色の意味を記載しておきます。(色の設定がデフォルトの場合)
- 水色:アクティブ
(選択中の要素です。この要素に対してパターンや拘束を追加します。) - 青:未定義
(自由に動かせる状態です。ドラッグしたり、寸法や拘束を追加したりすることで形状や位置が変化します。) - 黒:完全定義
(動かしたり、寸法や拘束を追加したりすることはできません。) - 赤:重複定義
(寸法や拘束が重複しています。これはエラーなので、同じ意味の寸法や拘束を削除して解決する必要があります。)
まとめ
今回は一致と距離のみで組み立てました。
丸物には同心円や正接などもよく使いますが、一致と距離で大体の物は組み立てられます。
3D CADは出来ることが多いので最初はとっつきにくいですが、徐々に使えるコマンドを増やしていくと良いと思います。
いつの間にか高度なことができるようになっていきますので、焦らずに学んでいきましょう。