トラックボールの人気モデル【M575】【MX ERGO】を比較

【M575】【MX ERGO】を比較_アイキャッチ

ロジクールのトラックボールマウスを導入しようとすると『M575』『MX ERGO』どちらにしようか悩みますよね?

簡単に言ってしまえば

  • とりあえず「トラックボールを試してみたい」のであれば『M575
  • 高性能なマウスで「作業効率アップを図りたい」のであれば『MX ERGO

という結論になります。

……とは言っても悩みますよね?私は両方買ってしまいましたが、お金の無駄ですね。
無駄遣いしないように、ここで詳しく比較していますので、自分自身と相性の良いトラックボールマウスを選択してください。

目次

『M575』『MX ERGO』比較表

製品名ERGO M575MX ERGO
価格(定価)¥7,370¥16,940
カラーバリエーショングラファイト
オフホワイト
ブラック
ブラック
サイズ134mm x 100mm x 48mm132.5mm x 99.8mm x 51.4mm
重量145g259g
電池単三電池 x1内蔵充電式リチウムポリマー電池
(500mAh)
バッテリー寿命Unifying USB レシーバー:最長2年
Bluetooth:最長20ヶ月
最長4ヶ月
1分の充電で最長24時間
トラッキング解像度公称値:400 dpi
最大値:2000 dpi
公称値:380 dpi
最小値〜最大値:512~2048 dpi
ボタン数5(カスタマイズ可能ボタン数:3)8(カスタマイズ可能ボタン数:6)
接続タイプUnifying USBレシーバー(付属)
Bluetooth
Unifying USBレシーバー(付属)
Bluetooth
接続可能台数2台 (条件有り)2台
スクロールホイール精密スクロールホイールチルト搭載
精密スクロールホイール
速度・方向の変更が可能
角度の調整0° or 20°
プレシジョンモードボタン
(ポインター速度を
一時的に遅くする)
Easy-Switch
(デバイスの切り替えボタン)
底面上面
オプションソフトウェアLogi Options+Logi Options+
Logicool Flow
互換性Windows
macOS
iPadOS
Windows
macOS
iPadOS
保証2年間無償保証
(ブラックは1年保証)
2年間無償保証

\価格重視ならM575/

\性能重視ならMX ERGO/

機能・性能で比較

「性能面を切り取ったら『MX ERGO』の方がいいに決まってるだろ!」と言いたくなるでしょうが、『M575』にもいいところがありますよ。

接続タイプの比較

M575MX ERGO
接続タイプUnifying USBレシーバー(付属)
Bluetooth
Unifying USBレシーバー(付属)
Bluetooth
接続可能台数2台2台
Easy-Switch底面上面
Logicool Flow

接続は共にワイヤレスで、USB レシーバー・Bluetoothでの接続ができます。

M575のEasy-Switchは、USBレシーバーとBluetoothの切り替えボタンになっています。そのため、「1台目はUSBレシーバー、2台目はBluetooth」と2台に接続するには、違う方法での接続が必要です。

切り替えには『マウスをひっくり返して底面のボタンを押す』必要があるため、2台のパソコンを使用して作業するには不向きです。

M575の底面にUSBレシーバーとBluetoothの切り替えボタンあり

MX ERGOは接続先が2台とも、USBレシーバー・Bluetoothでも接続可能で、上面のEasy-Switchでスムーズな切り替えが可能(2台ともUSBレシーバーで接続する場合は『Unifying USBレシーバー』の追加が必要)。

Flowを有効化すればEasy-Switchすら必要ありません。

MX ERGOはEasy-Switchが便利
グラント

2台のパソコンで作業するならMX ERGO。1台ならM575で充分です。

スクロールホイールの比較

M575MX ERGO
スクロールホイール精密スクロールホイール精密スクロールホイール
チルト(横スクロール)
Logi Options+での方向と速度変更

大きな違いは「マウスのホイールだけで横スクロールができるか?」でしょう。『Excel』のように横スクロールをよく使うアプリに対してチルトは便利です。作業効率が全然違います。

割高なマウスを購入したとしてもすぐに元が取れるので、妥協すべきではないでしょう。

スクロール方向や速度の変更については、Logi Options+で変更できた方が便利ですが、絶対必要なわけではありません。Windows、Macの環境設定や他のアプリで対応することができます。

M575のホイールは装飾がなく、太めになっています。MX ERGOはギザギザの滑り止めがあります。

M575には滑り止めはありませんが、滑る感じはありません。太めで操作感が良く、音も静かです。

MX ERGOは音が大きく、静かな環境では不快に感じることがあります。

スクロールホイールM575は太め、MX ERGOはギザギザ有り
グラント

チルト(横スクロール)が必要なければM575。チルトが必要であれば、MX ERGOを選択しましょう。

ボタンの数・ボタンのカスタマイズについて

M575MX ERGO
ボタン数58
カスタマイズ可能ボタン数36

ボタン数が多い方が効率化においては有利です。しかし、必要のない人にとっては、無駄にボタンが多いだけになってしまいます。

下の画像の◯が付いているボタンが、カスタマイズ可能になっています。『M575』『MX ERGO』共にアプリ毎に設定することができます。

M575カスタマイズ可能ボタン
M575カスタマイズ可能ボタン

MX ERGOにはアプリ固有の設定が用意されています(Google Chromeでのタブの移動やZoomのミュート/ミュート解除など)。

MX ERGOカスタマイズ可能ボタン
MX ERGOカスタマイズ可能ボタン

MX ERGOはプレシジョンモード(一時的にポインターの動きを遅くする)を親指のボタンで切り替えることができます。必要なければ他の機能を割り当てることが可能。押しやすい位置にあるので、頻繁に使う機能を割り当てると便利です。

グラント

作業効率アップを図りたいのであればMX ERGOを選びましょう。カスタマイズ性が全然違います。多機能なマウスが必要なければM575の方がシンプルで使いやすいです。

バッテリーの比較

M575MX ERGO
電池単三電池 x1 (付属)内蔵充電式リチウムポリマー電池
(500mAh)
バッテリー寿命Unifying USB レシーバー:最長2年
Bluetooth:最長20ヶ月
最長4ヶ月
1分の充電で最長24時間

M575は単三電池1本、MX ERGOは充電式になっています。電池を充電式にしてしまえば電池を買う必要がないので、どちらも同じに感じますが、M575は「電池を用意するコスト」「交換する手間」を要します(購入時にアルカリ電池1本が付属)。

出先で電池切れが心配だとM575は単三電池、MX ERGOは充電ケーブルを持ち歩くことになるので、持ち物は減らせません。

MX ERGOは出かける前に充電する。または残量をチェックするようにすれば、最長4ヶ月使用できるので、ケーブルを持ち歩く必要はないでしょう。

ランニングコストは充電式のMX ERGOの方が良さそうですが、M575は単三電池1本で最長2年も使えます。コスト面よりも好みで選びましょう。

グラント

替えの電池を用意するのが嫌ならMX ERGO。充電するのが億劫ならM575といった感じで選んでください。

\シンプルなマウスが好みならM575/

\多機能なマウスが必要ならMX ERGO/

外観 / 質感の違いで比較

M575MX ERGO
カラーバリエーショングラファイト
オフホワイト
ブラック
ブラック
サイズ134mm x 100mm x 48mm132.5mm x 99.8mm x 51.4mm
角度の調整0° or 20°

下の画像はM575、MX ERGO共にブラックです。MX ERGOはブラックというよりグレーといった方がしっくりくる色です。比べてしまうと、MX ERGOの方が高級感があり、触った感触もいいです。

M575(左)MXERGO(右)
M575(左)MXERGO(右)

MX ERGOは角度を調整できます。角度は0°か20°の2択、微調整はできません。M575は角度調整ができませんが0°ではなく、握った感触ではMX ERGOの20°に近い角度がついています。

MX ERGO 0° M575比較
MX ERGO 0°(左) M575(右)
MX ERGO 20° M575比較
MX ERGO 20°(左) M575(右)

M575には手のひらが触れる部分に溝があります。滑り止めの効果は薄く、滑り落ちてデスクに小指をつけて作業していることが多いです。

MX ERGOの手のひらが触れる部分はソフトラバーになっており、手触りが良く滑りません

トラックボールマウスは動かすのが指だけなので、握ったときのクリップ感は大切です。

グラント

長時間の使用なら、MX ERGOを選べば後悔しないでしょう。全体的にMX ERGOの方が質感が高く、所有感も満たされます。

\外観・質感重視ならMX ERGO/

補足|M575の傾斜について

M575には、角度を変えられるスタンドが売っています。↓

角度は、次の6種類から選べます。

  • 20°
  • 25°
  • 30°
  • 35°
  • 40°
  • 45°

MX ERGOを買うよりは安く済みます。ただ、ここまでするなら『MX ERGOを買うべきかな〜』とは思います。傾斜以外にも手に入るものが多いので。

携帯性で比較

M575MX ERGO
サイズ134mm x 100mm x 48mm132.5mm x 99.8mm x 51.4mm
重量(実測値)145g (155g)259g (261g)
USBレシーバーの収納スペース

サイズはほぼ同じですが、重量が全然違います。

カタログ値では114g差。実際に測ってみた結果(M575は電池込み)106gの差。100g以上MX ERGOの方が重いです。使用中は重い方が安定感があって快適に感じますが、持って歩くとなると100gの差は大きいです。

M575はUSBレシーバーの収納スペースが、電池ケース内にあります。MX ERGOにはありません。Bluetooth接続で使用するなら気になりませんが、USBレシーバーを持ち歩く際は困ります。

M575はUnifying USB レシーバーを収納できる
M575はUSBレシーバーを収納できる
グラント

携帯性はM575の方が圧倒的に有利。M575はUSBレシーバーが本体に収納できて、MX ERGOに比べて100g以上軽いです。

人気のマウスだけあって両者とも専用ケースが存在します。携帯する際は用意しておくと良いでしょう。

\M575専用ケース/

\MX ERGO専用ケース/

メンテナンス性で比較

トラックボールマウスは、汚れがたまるとボールの動きが重くなるので、そうなったら拭き掃除が必要です。「ボールを外して拭き掃除をする。」やることは同じなのですが、ボールを外すまでの手間が違います。

グラント

結論はM575の方が楽です。

M575のボールの外し方
  1. ひっくり返す。
  2. 底面の穴に指を入れてボールを外す。
M575のボールを外す穴は約13mm
MX ERGOのボールの外し方
  1. ひっくり返す。
  2. 底面のプレートを外す(磁石なので簡単に取れます)。
  3. 底面の穴にペンや綿棒を入れてボールを外す。
MX ERGOのボールを外す穴は約9mm

MX ERGOの方が手間ですが、手元にペンがあれば時間的な差はほとんどありません。ボールを外してしまえばティッシュやメガネ拭きなどで汚れを拭き取り、ボールを戻すだけです。

綿棒が近くにある場合は、綿棒で外して綿棒で掃除すると手間がかからなくておすすめです。

3個の支持球付近の汚れを拭き取る
支持球付近の汚れを拭き取る
グラント

大きく違うのはボールの外し方。M575は底面の穴に指を入れるだけ、MX ERGOはプレートを外して、道具を使わないと外せません。

\メンテナンスしやすいのはM575/

まとめ|あなたはどっち?

MX ERGOはこんな人におすすめ

  • 2台のパソコンを使って作業することが多い。
  • 電池交換の心配をしたくない。
  • 高性能なマウスで効率アップを図りたい。
  • 手軽に横スクロールがしたい。
  • 疲労を軽減したい。

MX ERGOは間違いなく良いマウス。重さとクリック音の大きさが気になりますが、その点を気にしないのであれば、最高のマウスです。

\高性能なマウスで効率アップ【MX ERGO】/

M575はこんな人におすすめ

  • 多機能なマウスは必要ない。
  • メンテナンスは簡単な方がいい。
  • マウスを携帯したい。
  • 安くて質のいいトラックボールマウスが欲しい。

MX ERGOと比べてしまうと劣る部分が多いですが、M575も上記の条件に当てはまれば、満足できるマウスです。

\安くて高品質【M575】グラファイト/

\【M575】オフホワイト/

【M575】ブラック ※ ブラックは1年保証

グラント
板金設計/筐体設計・板金加工歴17年の現役エンジニアです。

精密機器メーカー → FA機器メーカー → 加工メーカー×2 → 現在は、装置メーカー(プラント関係)にて、設計やモデリング・製図・NCデータの作成を主にやっています。

メインツールは『SOLIDWORKS/SheetWorks』

製造業で働く皆なさまが、収入アップを実現できるように、当サイト【グラント】を運営。
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